烏丸通を車でよく通ることがあるのですが、そのたびに気になっていたのが護王神社
というのも、車を運転しながらなんとなく目に入ってくる鳥居や境内の雰囲気が明らかにエネルギーが高い!
このたび、公共交通機関と徒歩で市内をめぐる機会があったので、午前9時半ごろから、御金神社→護王神社と、参拝したい神社をめぐることにして、途中、菅原院天満宮という思いがけない良社との出会いを経て、午前11時ごろに護王神社にたどり着きました。
護王神社は狛犬ならぬ狛いのししが出迎えてくれることが有名ですが、境内は思った以上に猪だらけ。
大人気の鬼滅のあのキャラに関連するものも見ることができますよ!
護王神社についての詳しい情報は当社の公式HPをご確認いただければと思うのですが、以下では、きつねが実際に参拝して感じたレポートをさせていただきます。
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護王神社レポート
護王神社の創建年代についてはっきりしたことはわからないそうです。
もとは高雄山神護寺の境内に清麻呂公をお祀りした霊社がありましたが、江戸時代の末期に正一位護王大明神の神階神号を授けられ、明治19年に当地へと移されたとのこと。
ただ、創建年代は不明であるものの、明治初期に別格官幣大社にも列せられている由緒正しき神社となります。
ご祭神は、
- 和気清麻呂公命(ワケノキヨマロコウノミコト)
- 和気広虫姫命(ワケノヒロムシヒメノミコト)
です。
烏丸通を南から北に向かって京都御所沿いを歩いていると、護王神社の外玉垣が見えてくるのですが、そばに来てびっくり!
ご祭神の清麻呂公はお札にもなった人物なんですね!
清麻呂公が、奈良時代の末に皇位を奪おうとした僧・道鏡の野望を打ち砕き、皇統の危機を救ったことは知っていましたが、お札になるほど有名な人物ということは知りませんでした(汗
【鳥居・狛いのしし】
と、驚いていると、すぐに鳥居が現れます。
鳥居の前に立ってひときわ目を引くのが、狛犬ならぬ狛いのししです。
雌雄一対の霊猪像(れいちょぞう)といいます。
なぜ猪なのかというと、
清麻呂公が都より宇佐へ向かう途中災難に遭われた際、三百頭もの猪が現れて公をお護りした事が、我が国の歴史書『日本後紀』に記されています。その故事に因み、明治二十三年にこの猪像が建てられました。以来、「狛いのしし」は護王神社のシンボルとして親しまれています。
出典:護王神社リーフレット
とのことです。
引用文中の宇佐というのは福岡県の宇佐八幡宮のことです。
宇佐八幡から「道鏡が皇統を継ぐように」とのご神託があったという話の真偽を確認するために、清麻呂公が九州に向かう道中、猪に助けられたというお話です。
清麻呂公と猪との浅からぬ因縁から、当社は猪色に染まっています!
【御千度車】
鳥居の下には御千度車が設置されています。
実は、清麻呂公は九州の宇佐八幡宮に向かう前に、すでに道鏡により足の腱を切られていたため、立って歩くことができませんでした(足萎え)。
ところが、猪が現れてから、清麻呂公の足萎えは不思議と治り、立って歩くことができるようになったと伝えられています。
そうしたことから、当社では毎月21日に足腰祭が執り行われ、参列者はこちらの御千度車を回して足腰の健康安全を祈願します。
【拝殿】
鳥居をくぐると正面に拝殿が。
干支の大絵馬が設置されています。
【手水舎】
鳥居をくぐると、すぐ右手に手水舎があります。
ここでも猪が登場して、「霊猪手水舎」と呼ばれ、猪の像が設置されています。
こちらの猪像の「鼻をなでると幸せが訪れる」そうです。
【社務所】
鳥居をくぐって左手には社務所が。
【本殿】
拝殿の奥に本殿がひかえます。
【足萎難儀回復の碑】
本殿向かって右側の木のもとに、足萎難儀回復の碑が設置されています。
足腰の怪我や病気の回復を願って石の上に乗ったり、碑をさすったりします。
【さざれ石】
本殿右側をさらに進んでいくと護王会館が見えます。
会館の前ですぐ目に飛び込んでくるのは「さざれ石」です。
大きさは幅3メートル、高さ2メートルです。
大小様々な石が集まって頑強な巌となっている様子は、国民が心一つに力を合わせ、末永く栄えゆく国の姿を現してるようです。
「君が代」の和歌に詠まれた父祖の国を思う心が偲ばれます。
出典:護王神社リーフレット
護王会館の玄関ロビーには、清麻呂公のお姉さんである和気広虫姫像が安置されているとのこと。
和気広虫姫は優しさと慈愛にあふれた方といわれています。
政権への反乱があった後、鎮圧した際には、乱に加担した死刑者375名の減刑を天皇に嘆願したり、乱により身寄りを失った子どもたち83人を養子として育てたりしたそうです。
そうした和気広虫姫のお人柄から、護王神社は、子育て、安産にもご利益があるとされています。
【和気清麻呂公像】
さざれ石の前、当社北側の喜多門から入ってすぐのところに和気清麻呂公の銅像が建っています。
和気清麻呂公1200年祭を記念して平成10年に建てられました。
【境内駐車場】
銅像の前には参拝者用の駐車場が整備されています。
こんな街中にこれほどの駐車場を供えた神社はなかなかないと思います。
しかも、烏丸通から当社へ向かう途中、外玉垣に沿っても駐車場があるのを見かけました。
なんて立派な神社なんだ!
【末社】
駐車場横には末社が。
【神宮遙拝所】
そのすぐ側には伊勢神宮の遥拝所が。
なんだが神々しいエネルギーを感じます。
それではぐるっと再度本殿前と向かいましょう。
【願かけ猪・座立亥串】
本殿左側には、願かけ猪の石像があり、その周りには座立亥串(くらたていぐし)という、願かけの串がたくさん刺し立っています。
※すみません、うまく撮れた画像がなくて…
左の端っこに写り込んだ招魂樹と串の画像がそれです。
自分の名前と願い事を書いた神札を亥串にはさみ、願かけ猪の前に刺し立てて願をかけて神さまのご利益をいただくという護王神社独自の信仰です。
【飛翔親子猪】
本殿からさらに左側の祈願殿前に飾られた猪のチェーンソー彫刻です。
材料は当地に育っていた樹齢300年の桂の木だそうです。
チェーンソーアート世界チャンピオン城所ケイジ氏作です。
【猪コレクション】
社務所前に猪のコレクションが飾られています。
全国から送られてくるそうで、猪コレクターには垂涎ものだとか。
今話題の鬼滅の刃の伊之助の被り物まで飾られているとは!
【休憩所】
社務所前の休憩所の中もコレクションでいっぱい!
護王神社の大祓
授与所では年末の大祓式に向け、人形(ひとがた)が置かれていました。
人形は5体分ありましたので、5人家族のきつね家にはぴったりです。
案内に沿って、それぞれの人形に家族の名前を書き、袋に入れ、袋にも名前と住所を書いて、志も入れて授与所の巫女さんに渡しました。
お守り・御朱印・おみくじ
護王神社のお守りで有名なものとして、
- 健脚守
- 足腰御守
- 安産御守
- 子育明神御守
- 職難御守
があります。
それぞれのご利益は、
- 健脚守 足腰を使うスポーツ全般の上達や必勝の霊験があり、マラソンの完走を願うランナーからも人気
- 足腰御守 ご祭神・和気清麻呂公が九州に配流された際、危機に陥った一行を猪が救い、病んでいた足も治癒したと伝わる。その逸話にあやかり、足腰を守るご利益がいただける
- 安産御守 育児の神さま・和気広虫姫が、慈愛をもって多くの子どもに接したご神徳により、安産のご利益がただける。猪は神さまの使いで、多産・子孫繁栄を表す
- 子育明神御守 戦乱で身寄りを失った子どもたちを助けて養育し、子育明神と呼ばれる和気広虫姫のご神徳がいただける。社会福祉や教育関係者が授かることも多いとか
- 職難御守 流罪を受けたご祭神の和気清麻呂公が、後に罪を赦され、宮中の高位高官まで上り詰めたことにあやかるお守り。仕事の困難に打ち勝ち、災難をはね除けるご利益があるとされる
出典:『京都お守りめぐり』(神宮館)
とされています。
いただいた御朱印(初穂料300円)はこちら。
めちゃくちゃ達筆です。
おみくじには、こちらのかわいらしい入れ物に入った護王神社オリジナルおみくじがあります。
(初穂料300円)
まとめ
やはり思ったとおりかなりエネルギーの高い神社ですね。
これだけの広さで、しっかりと手入れが行き届いてますので、神職や崇敬会のみなさまが熱心に当社をお守りされているのが伝わってきます。
明治中期に当地へご遷座となった経過も絡んでいるのかもしれません。
京都の名社の1つとして、ぜひお参りしていただきたい神社です!
ぞれでは最後までお読みいただきありがとうございました。
みなさまの開運を心より祈念いたします。