豆知識

御神体とは?その意味や起源について解説します|画像も豊富に紹介するよ

御神体”と聞くと、おそらくほとんどの人が一応のイメージはわくと思います。

ただ、具体的に御神体が何なのか、どういう意味なのか、となると、答えられる人は相当少ないのではないでしょうか。

というわけで、今回の記事では、御神体の意味や起源などについて解説していきます。

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御神体の意味・起源

遡ること、遅くとも古墳時代。
場合によっては弥生時代まで遡ることもありえると思います。

日本に仏教が伝来し、その影響により各地に神社の社殿が建てられるようになる(6世紀の終わりごろ)よりずっと前の話です。

その頃はまだ、神さまは一つ所にとどまるのではなく、お祀りするたびにその場に降臨されるものと考えられていました。

お祭りの場に降臨されるとき、神さまはその場の有体物に宿る(=依り憑く)ことになります。

神さまが依り憑かれる有体物を依代(よりしろ)とよびます。

そして、神さまが依り憑いた有体物のことを御神体とよびます。

つまり、御神体というのは依代の一種なわけですね。

本来的には、神さまが依り憑いた御神体と神さまそのものとは別ですが、神さまの霊が有体物に宿ると、それは神さまそのものと理解されます。

ちなみに、御神体と同じ意味の言葉として、

  • 御霊代(みたましろ)
  • 御正体(みしょうたい)
  • 御体(ぎょたい)
  • 霊御形(みたまのみかた)

などがあります。

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御神体の変遷

御神体の変遷は、社殿が広く設けられるようになる前と後で大きく違ってきます。

社殿が設けられるようになる前

古代においては、多くの御神体が、山、樹木、岩、滝などの自然物とされていました。

御神体としての山は、

  • 神奈備山(かんなびやま)
  • 御室山(みむろやま)

とよばれていましたが、最近では、

  • 神体山(しんたいざん)

とよんでいます。

たとえば、三輪山を神体山とする大神神社が有名です。

また、樹木の場合は、

  • 神木
  • 神樹(しんじゅ)

などとよんでいます。

たとえば、住吉大社の楠珺社(なんくんしゃ)の御神木があります。

岩の場合は、

  • 磐座(いわくら)
  • 磐境(いわさか)

などとよんでいます。

たとえば、神倉神社のゴトビキ岩があります。

ほかに、

  • 熊野那智大社 那智の滝
  • 浅間大社 富士山

などが有名ですね。

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社殿が設けられるようになった後

社殿が設けられるようになると、本殿の神座(しんざ)にうやうやしく安置されるようになります。

本殿内に御神体として安置されるのは、

  • 勾玉
  • 御幣

などです。

たとえば、

  • 伊勢神宮の八咫鏡(やたのかがみ)
  • 熱田神宮の草薙神剣(くさなぎのつるぎ)

などがあります。

ちなみに、こうした神坐に安置された御神体は公開されることはありません。

その神社に奉仕する神職さんではどうなのでしょうか…

神主さん
神主さん
実は御神体を見ることはどんなに小さな神社でも神社本庁に許可が必要で原則は見れないことになっています。

とはいえ、小さな神社では祭典の時、正面の扉を開けた時、見ることがあるのは事実です。

ただ、御神体を覗くことで思わぬ不幸に見舞われた逸話も言い伝えられています。

熱田神宮とかは草薙神剣ですね。

江戸時代、御神体を覗いた神主が相次いで亡くなった、という嘘か誠かという逸話があります。

それくらい、覗くなよ、ということだと思います。

これは日本特有の隠すことによって威厳を保つということでしょう。

江戸時代は天皇陛下もお姿を幕越しでしか拝謁することが許されなかったと言われますから。

そういった考えから御神体は見てはいけない、という慣習になっているのだと私も考えております。

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まとめ

御神体というのは、神さまが降臨される有体物のこと。

その昔、多くの御神体は、山、木、岩、滝などの自然物を対象としていました。

神社に社殿ができるようになると、本殿内に安置できる鏡、剣、勾玉などへと変遷していきます。

神さまが降臨されるという見立てとともに、御神体の概念というのは神道の理解にとって重要なところだと思います。

神さまからの開運へとつなげるためにもしっかりと理解しておきたいところですね。

それでは最後までお読みいただきありがとうございました。

みなさまの開運を心より祈念いたします。

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