こちらのブログでは、以前「とほかみゑみためを含む三種祓詞(三種大祓詞)を解説します」という記事で、「とほかみえみため」について解説したことがあります。

今回の記事は、基本的な内容は以前の記事と重なっていますが、独立した一冊の書籍からの解説となりますので、以前のものよりもより深く「とほかみえみため」を理解できる内容となります。
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こちらの書籍では、
- 言葉の力
- ご先祖さまからのパワー
- 「とほかみえみため」の意味・効果
- 「とほかみえみため」の唱え方
について解説されていますので、この記事でもこれらの内容に沿って確認していきたいと思います。
言葉の力
この書籍では、言葉には未来を先取りする力があると考えています。
現実を変える力があると言い換えても良いです。
たとえば、「〇〇大学に合格する!」という言葉は、〇〇大学合格という未来を先取りしています。
つまり、「〇〇大学に合格する!」という言葉がなければ〇〇大学に合格する未来はありません。
また、「病気を治す!」という言葉がなければ、病気が治った未来はやってこないことになります。
ただ、この書籍では、言葉のそのような力を、音として発せられる言葉そのものに認めているわけではありません。
というのも、物理的に、音自体が未来にまで響いているわけではないからです。
そもそも、音としての言葉が発せられる直前には、「〇〇大学に合格する!」という意志としての言葉が存在します。
この書籍では、この意志としての言葉こそ「言霊(ことだま)」であり、この言霊にこそ未来を変える力があると考えます。
なので、音としての言葉に未来を変える力が認められる場合というのは、あくまでそれが意志に裏打ちされている場合、ということになります。
では、なぜ意志に裏打ちされた言葉には未来を変えるほどの力があるのか?
実は、日本ではかつて、「言葉は神である」と考えられてきました。
つまり、日本語の一音一音は、古事記に登場する神であると考えられていたのです。
意志をともなった言葉は、一音一音が神となるということです。
言葉は神だからこそ、その内容が実現するのは当たり前と考えられるのです。
言葉が神と考えられる根拠として、書籍では詳細には述べられていないものの、以下のように解説されています。
日本語の五十音の周波数を分析してみると、
- 母音の「AIUEO(あいうえお)」は、地球の五行「木火土金水」と同じ周波数であり、これは国津神(クニツカミ)と考えられること
- 父韻の「KSTNHMYRWN」は、太陽系の各惑星と同じ周波数であり、天津神(アマツカミ)と考えられること
以上から、言葉は神といえる、との結論づけています。
言葉は神であるからこそ、適切な言葉を使うかどうかで、人生は良くもなるし悪くもなる、ということになります。
ご先祖さまからのパワー
ここからは言葉のパワーをより引き出すための「意志」の持ち方に関連する話となります。
それは、「私は先祖の集合体である」という意識を持つことの重要性です。
私たちは例外なく両親から生まれることになります。
私たちの両親もまた、その両親(=祖父母)から生まれます。
そして、祖父母もまた、その両親から生まれます。
そうやって先祖を遡っていくと、
- 1代遡ると両親の2人
- 2代遡ると両親と祖父母をあわせた6人
- 3代遡るとあわせて14人
- 4代遡るとあわせて30人
- ・・・
- 10代遡るとあわせて2046人
- 30代遡るとあわせて10億人
- ・・・
となります。
さらに極限まで遡ると生命誕生を飛び越えて137億年前の宇宙誕生にまでたどり着きます。
逆に、137億年前の宇宙誕生から私たちまではなにかしらつながっていることがわかります。
ということは、私たちの体内には、ご先祖さまを含めた宇宙の原初からのあらゆる情報が詰まっていると考えることができます。
私たちの手、足、口、目、鼻、髪の毛の一本一本、爪先に至る身体の隅々にまで、宇宙とご先祖さまからの情報が詰まっているわけです。
そういう意味で「私は先祖の集合体」なのです。
とすると、私たちは、仕事、勉強、修行など、何事に取り組むにあたっても、私たちのDNAに組み込まれたご先祖さまを巻き込んで取り組んだほうが格段にパフォーマンスが上がります。
先祖を意識し、先祖に感謝し、先祖とつながることで、これまで眠っていたDNAが目覚めることになるのです。
神さまの観点から考えると、私たちのDNAには、
- 宇宙の神である天之御中主神(アメノミナカヌシノカミ)
- 太陽の神である天照大神(アマテラスオオミカミ)
- 地球の神である国常立神(クニトコタチノカミ)
- 先祖の神である遠津御祖神(トオツミオヤノカミ)
が存在しているということです。
そして、まずは私たちの先祖神である遠津御祖神とつながることで、さらなる神々ともつながることができるようになります。
ご先祖さまを通じて私たちは壮大なパワーを背景に活動することができるようになるのです。
「とほかみえみため」の意味・効果
ここまで、言葉のパワーとご先祖さまのパワーという2つの壮大なパワーを紹介してきました。
書籍では、この2つのパワーを結び付けるものとして、
「とほかみえみため」の8文字
を紹介しています。
そして、「とほかみえみため」こそ最強の言葉であり、ことだまであると。
書籍によれば、天皇は、日々この言葉を40回唱えることで、天照大神に感謝と労いの気持ちを示し、自ら天照大神と一体化することで、常人の及ばない威光を放って、偉業を成し遂げるそうです。
さて、「とほかみえみため」の意味ですが、この言葉には多重の意味が含まれます。
(ここからの内容は、一部、以前の記事で紹介した内容とも重複します。)

まず、「とほかみ」には2つの意味があります。
- 遠津御祖神
- 「とほ(とお)」の神で十神
そして、「十神」には、
- 五十音図の上段にある「あかさたなはまやらわ」を古代の音図に並べ替えた「あ・たかまはらなやさ・わ」の十神
- 別天津神(コトアマツカミ)五神ほか五神をあわせた十神
「あ・たかまはらなやさ・わ」は、「言葉の力」のところで述べたように、日本語の一音一音は、古事記に登場する神であると考えられてきたので、たとえば、「あ」は「高御産巣日神(タカミムスヒノカミ)」を意味することになります。
別天津神五神ほかというのは、
- 別天津神(コトアマツカミ)=天之御中主神(アメノミナカヌシノカミ)、高御産巣日神(タカミムスヒノカミ)、神産巣日神(カミムスヒノカミ)、宇摩志阿斯訶備比古遅神(ウマシアシカビヒコヂノカミ)、天之常立神(アメノトコタチノカミ)
- 伊邪那岐神(イザナギノカミ)
- 伊邪那美神(イザナミノカミ)
- 三貴子(サンキシ)=天照大神(アマテラスオオミカミ)、素戔嗚神(スサノオノカミ)、月読神(ツクヨミノカミ)
以上の十神となります。
ですので、「とほかみ」には、「と」「ほ」「か」「み」それぞれの音の神さまを含め、天之御中主神という神界の最高神や遠津御祖神など、主要な神々を含むことになります。
「とほかみ」がどれほどパワーに満ちた言霊であるかがイメージできるかと思います。
そして、「えみため」です。
「えみため」には、「笑みため」の意味があり、「微笑んでください」という意味になります。
そして、「とほかみえみため」と続けることで、「遠津御祖神、十神のすべての神さま、微笑んでください」という意味になります。
もちろん、「微笑んでください」には、「感謝します」が含意されています。
神につながり、神の言葉である、この人類最強の8文字を唱えると、心身や空間が清められるような感覚を覚えることなるでしょう。
「とほかみえみため」の唱え方
「とほかみえみため」の唱え方にルールはないそうです。
なので、散歩のとき、お風呂に入ってリラックスしているとき、通勤のとき、子どもを寝かしつけるとき、などいつでもどこでも唱えてかまいません。
ただ、書籍では1つの唱え方として、天皇の作法が紹介されています。
- 正座をし姿勢を正す
- 「と〜ほ〜か〜み〜え〜み〜た〜め〜」と一音一音を伸ばしながら発生する
- 40回繰り返す
- 一音一音しっかり発音する
- いちいち意味を確認する必要はない
いちいち意味を確認する必要はない、というのは、先ほど紹介したとおり、「とほかみえみため」=「遠津御祖神、十神のすべての神さま、微笑んでください」と決めてしまえば、あれこれ考えずに、一音一音をしっかり体内と空間に響かせることに集中すればよいということです。
あとは、唱えていくと、自然と心地よい変化が起こってくるのでそれを味わいましょう。
まとめ
「とほかみえみため」については、これまでも別記事でまとめてきましたが、いや、深いですね!
毎日しっかり唱えて、変化を味わいつつ、具体的な効果が現れてきたらまた記事化していきたいと思います。
それでは最後までお読みいただきありがとうございました。
みなさまの開運を心より祈念いたします。
はじめまして。
同居している女性から「とほかみえみため」を1日40回読み上げてみてと言われ、少し意味などを知りたく検索し、こちらのブログに来ました。
大変丁寧、また分かりやすくまとめていただいており、理解が深まりました。
「とほかみえみため」を日々行うようになって未だ数日なのですが、私は仕事側時間が不規則な生活になってしまっている関係で、1日の境目がよく分からないこともあります。
勿論、日付等は、あ、今日は何日だったっけ、とか、何曜日だったんだ、というのはタイミングはずれたりしますが気付きます。
ですが、「とほかみえみため」は1日40回ということです。例えば、夜中に一度行うとします。その後、睡眠や仕事に埋没してまだ日が変わっていないかったかな? という時にもう一度行うとと1日80回になってしまいます。
やはり、このように回数をあまりにオーバーしてしまうことはこの「とほかみえみため」を行うにあたってあまり良くない事になってしまうのでしょうか?
ジュニ・ジュールスさま
コメントありがとうございます。
すごいですね!
毎日40回ちゃんと唱えられてるんですね。
私は平日の朝10回、休日の朝40回唱えています。
なかなか平日の朝40回は時間的に厳しいものがあるので^^;
さて、たとえば80回が問題ないのか、ということですが、まったく問題ないです。
逆に私のように数が少ない場合でもまったく問題ないです。
というのも、そもそも数そのものが重要なわけではないからです。
私が一番大事にしているのは、唱えているときの感覚です。
唱えている最中、自分が唱える音の響き、呼吸のリズム、遠御祖神に感謝する気持ちとが相まって気持ちよくなることがあると思います。
私は、そういう状態が、ありのままの本来の自分のエネルギーを開放している状態なのだと理解しています。
で、私は、40回(あるいは10回)まとめて唱える場合以外にも、日常の生活の中でいかにその感覚を再現できるか、を常に意識しています。
そして、たとえば仕事中でも、トイレにいくちょっとした移動時間などを利用すれば、頭の中だけで、あるいは口パクの無音などで「とほかみえみため」を何回となく唱えることができます。
そうすると、うまくすれば、40回まとめて唱えたときと同じような感覚を瞬時に再現できるようになります。
(さらに目指すべきは、毎朝40回(10回でも)唱えているときの感覚を、何もしなくても一日中持続できるようになることと考えています。)
そのようなことを意識していると、正直、一日で何回唱えたかなんて数えられないですし、あまり重要でないことがわかってきます。
そういうわけで、私的には数そのものよりも、毎日続ける中で感じることができる良い感覚を大切にすることのほうが重要だと考えているわけです。
人によっては違う解釈もあろうかと思いますが、どのような考えであれ、ジュニ・ジュールスさまご自身が一番エネルギーを感じられる感覚を大事にすることが一番だと思いますよ^^
参考になれば幸いです。
ジュニ・ジュールスさまのますますの弥栄を祈念いたします。
kaiunさま
丁寧なご返信いただきまして有難うございます。
また、回数等も杓子定規にならなくていいのかな、と思い、多少気が軽くなりました。
だからとって、手抜きをしようとかではなくいい意味で気が軽くなったのです。
まだ始めたばかり、且つ、元々神事や仏教等は心のどこかで認めていたものの、それがこと自身の言動となるとあまり反映というか、自ら歩み寄ろうとしないのが私でした。
ですので、今回、ひょんなことから「とほかみえみため」を口で唱えるということを提案され、最初は正直素直には近寄らなかったのですけれど、ちょっと流石に自分を省みる機会があり、今後はなるべく長くこの「とほかみえみため」を自らの近くの存在として歩んで行けたら、という希望でいます。
まだなかなか、自分と自分の口から唱える言葉に一体感を得られている感覚は薄いのですが、それでも日々接していきいたいというのが正気な気持ちです。
加えて、「とほかみえみため」に興味というか気が向いている最中、kaiun様のブログにも出会え、大変感謝しています。
また長くなってしまいすみません。
kaiun様も、このようなご時世ですので、ご自愛しつつ日々過ごされてください。
それでは失礼致します。
ジュニ・ジュールスさま
返信ありがとうございます。
こちらのブログを監修いただいている神主さんにはいつも
「少しずつでも良いから永く続けることが大事」
と言われています。
私も少しずつ続けてみて本当にそのとおりだなと感じています。
どうかジュニ・ジュールスさまも無理のない範囲で永く続けていかれますように。
またブログに遊びに来てくださいね。
ジュニ・ジュールスさまの弥栄を祈念いたします。