破魔矢を飾りたいけど場所とか向きってどうするんだろう?
調べてみてもいろんな意見があって本当のところがよくわからない…
そんな悩みを解決するために、この記事では、
- 破魔矢の正しい飾り方
- 破魔矢の処分方法
について現役神主さんに教えてもらった本当のところをお伝えしていきたいと思います。
破魔矢の意味から気になった場合はこちらをどうぞ。
こちらの記事は以下の書籍などを参考に作成しています。
- 神社検定公式テキスト①『神社のいろは』<扶桑社>
- 『神道いろは−神社と祭りの基礎知識』<神社新報社>
また、現役の神主さんに監修してもらっています。
破魔矢の飾り方
破魔矢の飾り方で気になるのは、
- どこに飾ればいいか(飾る場所)
- 矢先=鏃(やじり)の向きや方角はどうするか
- いつまで飾ることができるか
といったところだと思います。
1つ1つ見ていきましょう。
破魔矢を飾る場所
このブログでは全国の神社を総括している神社本庁の見解を必ず確認することにしています。
公式HPでの見解は確認できませんでしたが、神社本庁関連の書籍によると、
破魔矢の飾り方についてですが、神棚や床の間など清浄な場所に飾って戴ければ問題ありません。
出典:『神道いろは−神社と祭りの基礎知識』
とされています。
つまり、
- 神棚や床の間がある場合はそこに飾る
- 神棚や床の間がない・あってもスペースがない場合は清浄な場所に飾る
ということです。
よく言われてるのが目線より高いところに飾らないとダメだって。実際のところ神主さん的にはどうなの?
ただ、注意していただきたいのは、刃先を人に向けるのが失礼なように、矢先を人に向けるのは失礼なことです。
ましてや、矢先が神さまに向けられるなど大変失礼にあたりますので、そこはくれぐれもご注意くださいね。
あと、なかにはご祈祷を受けて、神さまが宿られている御神矢もありますので、そうした御神矢の場合は神棚などに丁重にお祀りすると良いですね。
破魔矢を飾る場所について、気になるところを現役神主さんにお尋ねしてみるとこんな回答が返ってきました。
ちまたで言われていることはそんなに気にすることはなさそうです。
ちなみに、ご祈祷を受けた御神矢というのは、例えば、石清水八幡宮で授与される御神矢がそうです。
「矢」と言いながらも、お神札(おふだ)として授与されるので、正確には破魔矢というよりも、お神札としてお祀りすべきものになります。
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そういう特別な破魔矢もありますので、少しでも気になることがあれば、念のために授与された神社で聞いてみてくださいね。
破魔矢の矢先の向き
さらに神社本庁の考え方は、
矢先の方角についても上棟祭の場合のように特に決められた方向はないと思います。
出典:『神道いろは−神社と祭りの基礎知識』
と紹介されています。
「ないと思います」という表現が微妙なところですが、現役神主さんとしてどのように考えておられるか確認してみましょう。
ちなみに、上棟祭では、鬼門の方角の東北や裏鬼門の方角の南西に破魔弓と破魔矢を立てるという習わしがあります。
上に向けた方がいいとか、下に向けた方がいいとか、はたまた、魔除けだから凶方向に向けるべきだとか。
破魔矢の矢先について決まりはありませんので。
ただ、先ほどお伝えしたように、ご祈祷された御神矢の場合はより丁重にお祀りする必要がありますし、矢先についても神社で案内されることになりますよ。
あと念のためですが、くれぐれも矢先を神さまに向けることがないようにしてくださいね!
矢先についても、やはり特に決まりはないそうです。
ご祈祷された御神矢については、お神札と同じ扱いになりますから、矢先の方向についても決まりがあります。
例えば、先ほどの石清水八幡宮の御神矢だと、
- 矢先を下に向けて神棚にお祀りする
- 矢先を南又は東に向けて鴨居にお祀りする
- 矢先を下に向けて柱にお祀りする
と定められています。
もちろん、神様が宿る御神矢ですので、できるだけ神棚にお祀りすることが推奨されています。
いつまで飾るか
さて、いつまで飾ればいいかについても神社本庁の見解を確認してみましょう。
破魔矢は正月の期間中に社頭で頒布されている授与品の一つで、その年の干支の絵馬が付いたものがあるなど、一年間お飾りする縁起物となつています。
出典:『神道いろは−神社と祭りの基礎知識』
と、縁起物として1年間お飾りすることとなります。
破魔矢はその年の干支が描かれた絵馬がついているものが多いので、そのことからも干支の1年間お飾りすることを想定しているのがわかります。
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次の年になると新年の新しい破魔矢を授かりに行くでしょうから、その時までちょうど1年間お飾りしておくことになります。
破魔矢を1年間飾ることについては、みんなの意見は一致しています。
ちなみに、御神矢はお神札と同じ扱いとなりますから、お神札が1年で新しいものと交換されるように、そのタイミングまでお祀りされることになります。
飾り方の具体例
破魔矢の飾り方がわかったところで、具体的な飾り方の例をいくつか紹介します。
もちろん、高い位置に東向きか南むきに飾るのは何の問題もありません。
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朝から工作♪
今まで破魔矢飾るとこなかったんで、家にあった端材で♪破魔矢は頭より高い位置に、御札は東向きか南向きとのことなんで✨ pic.twitter.com/HG8TxcjNF2
— yasu@FFRK(限凸Lv⤵︎状態) (@i682h0het0) 2019年1月6日
壁に取り付ける場合、こんなタイプの破魔矢掛けもいいですね。
矢を下に向けて飾っても問題ありません。
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破魔矢を飾る場所はどこでもOK 要は飾り方かな https://t.co/vL2k5SQf63 pic.twitter.com/CLladL2LM4
— 神棚 上敷き 御簾の専門店 おまかせ工房 (@omakase_factory) 2017年12月27日
画像中の破魔矢差しはこちらです。
こんなタイプも。
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初詣で買った破魔矢、どう飾るの?と検索したら「破魔矢立て」を発見。これは便利♪以前、先が矢になっているものは吉方の壁にぶっ刺すって聞いてた…でも翌年空いた穴はどうするんだろう?とかなり謎だった pic.twitter.com/yva1OJgpsW
— コッコ 菅藤裕美ふみたま@広島世羅 獄一門のオメっ子ガウラー (@romionrururu) 2017年1月14日
画像中の破魔矢立てはこちら。
破魔矢の処分方法
破魔矢の処分はお神札、お守り、お正月飾りなどと同じ方法となります。
つまり、
授与された神社の古神札納所に納めてお焚き上げしてもらう
ということです。
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もし、授与された神社が遠くにある場合は近くの神社でもお納めできるか問い合わせてみてくださいね。
古神札納所は年中設置されているところもあれば年末年始にしか設置されていないところもあったり、神社ごとにばらつきがあります。
お焚き上げ料が指定されているケース
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お焚き上げ料は古神札納所に設置された賽銭箱や、設置されていなければ通常の賽銭箱にお納めください。
なお、神社本庁でも紹介されていますが、家庭での処分も可能です。
地域の分別にしたがって、自治体の回収に出せますが、神様の依り代となったものですので扱いは丁重に。例えば、お塩を振り清めてから紙などにくるんで出します。大きなものは、小さく切るか折るなどして出しましょう。
焼却施設のある神社やどんど焼き(左義長)などを行う地域では、受け入れ可能なところもありますが、各家庭のお正月飾りが集まると処理しきれないところもあります。特に神社の場合は、まず電話などで伺ってからにしましょう。
出典:神社本庁公式HP
※通常、破魔矢は神様の「依り代」(神様が宿るもの)ではありませんが、神様に関わるものですので丁寧に処分するのが望ましいです。
そうした事情もあって、神社によってはお神札のみをお受けするところもありますので、家庭内での処分も含めて検討してくださいね。
まとめ
この記事をまとめると、
- 破魔矢の飾り方には特に決まったルールはない
- 気になる場合は、ご祈祷を受けた御神矢と同様の飾り方をするといい
- その場合は、矢先を下に向けて神棚にお祀りする、矢先を南又は東に向けて鴨居にお祀りする、矢先を下に向けて柱にお祀りするの3パターンから
- お飾りの期間は1年間
- 破魔矢の処分は授与された神社のお焚き上げで
となります。
それでは最後まで記事を読んでいただきありがとうございました。
みなさんの開運を心より祈念いたします。