でもさ、うちは日本酒飲まないし、それなら僕がいつも飲んでるビールをお供えしたいなって思うんだけどいいのかな?
でも基本的な考えはあるので知っておいたほうがいいよね。
神棚にお酒をお供えするにあたって悩むことのひとつにお酒の種類があるかと思います。
特に、お酒を飲まない人にとってはどんなお酒をお供えすれば良いのか、判断がむずかしいものです。
また、お酒を飲む人でも、お供えするお酒の量について悩むこともあるでしょう。
そこで、この記事では、
- 神棚にお酒を供える意味
- お供えするお酒の種類と量
- お供えの容器と蓋の扱い
などについてお伝えしていきたいと思います。
こちらの記事は以下の書籍などを参考に作成しています。
- 神社検定公式テキスト①『神社のいろは』<扶桑社>
- 『神道いろは−神社と祭りの基礎知識』<神社新報社>
また、現役の神主さん(詳しくはこのページの一番下をご覧ください)にも監修してもらっています。
神棚に酒をお供えする意味
さて、神棚にお供えするお酒の種類や量を考えるにあたり、そもそもなぜ神棚にお酒を供えるのかについて整理しておきましょう。
まず、神棚にお供えする神様の食事として欠かせないのが米・水・塩
なぜこれらが神棚に欠かせないかというと、米は、神話の時代から、神聖な食物として考えられているからです。
なので、神様のお祀りと米は切り離せません。
また、水や塩は、人間にとって不可欠な食物でもあります。
人間にとって必要不可欠なものを神さまにも召し上がっていただくことで、神さまへの感謝を表します。
そして、酒(日本酒)はこの必須三要素の中の米からできるものです。
つまり、神さまとのつながりが大変強い食物なんですね。
それに、酔うほどに神さまとの一体感を感じさせてくれる(=神人合一)ありがたい飲み物でもあります。
ということで、酒は米・水・塩のように必須のお供え物とまではいきませんが、それと同等と考えられるくらいに重要なお供え物なんです。
米・水・塩・酒をお供えすることで神様への感謝の気持ちを強く表すことに意味があるわけですね。
なお、こうした神様の食事のことを神饌(しんせん)、神様にお供えしたお酒のことを御神酒(おみき)といいます。
お酒の種類はどうするか
神棚とお酒にまつわる疑問の中でよくあるのが、冒頭で牛太郎が質問していた、
というもの。
この点、神主さんによると、
とのことです。
たしかに、米の重要性と、その米から作られるのが日本酒であることを考えるとうなずけます。
ですので、家庭でのお祀りでは、お酒の種類にこだわる必要はありませんよ。
ということなので、神棚のお供えとして日本酒じゃないとダメということではありません。
あなたの好みや家庭の事情に応じて、焼酎、泡盛、ワイン、ビール、ウィスキー…もOKということですね。
参考までにこうした事例も紹介しておきます。
(神社でもこのようなお供えが)
↓↓↓
神社のお神酒といえば日本酒が定番ですが、ビールを供える北上町の鹿島神社の例は面白いですね。日本酒以外の供え物で私が知っている例では、那珂市にある那珂核融合研究所の核融合炉実験装置JT-60の中央制御室の神棚には外国人研究者の方が洋酒をお供えしていました。 pic.twitter.com/4Av3yMfASl
— 井上リサ (@JPN_LISA) 2019年3月17日
こちらのブログ記事も。
↓↓↓
『宮城県にある『ビールをお供えする神社』とは?』
きつねの知る限り、九州では焼酎、沖縄では泡盛をお供えする風習があります。
こうしたことからも、日本酒以外のお酒をお供えすることに問題はないことがわかります。
量はどうするか
神棚とお酒にまつわる疑問には、お供えする量についてのものもあります。
ちょっとせこい気もするけど、ほんの気持ち程度とか、そんなんでもいいのかな?
(瓶子というのはこちら。)
↓↓↓
これについては、神棚にお供えするお酒の種類について明確な決まりがないように、お供えするお酒の量についての決まりもありません。
なので、ほんの気持ち程度を注ぐというのもOKです。
実際、お宮にもよりますが御神酒の量は様々です。
私が以前勤めていた神社では瓶子にはその容量の1割から二割程度入れるくらいでした。
神様は実際の量を召し上がるわけではないので少量でも大丈夫です。
また、
こんな疑問もでてきますが、神主さんによると、
とのことなので、ワンカップをそのままお供えするのもOKということです。
神棚にワンカップごとお供えした後のお下がりを紹介しましょう。
↓↓↓
ただのカップ酒ではございません。1ヶ月間、ブリッジの神棚に祀って霊力が宿ったお酒です。御神酒のお下がりを有難く頂きます。お供えをした御神酒を呑む事で、体内に神様の力が取り込まれると言われています。 pic.twitter.com/3uDsCqmStI
— かめさんまん (@kamesanman) 2018年5月1日
ただし、一応、正式には白色陶器の祭器具の瓶子を用いることとされています。
知識としては押さえておきましょう。
瓶子には蓋をしてお供えすべきか
先ほど紹介した瓶子の画像を再度確認してもらいたいのですが、よく見ると、瓶子には小さな蓋があることがわかります。
この点については、
ただ、私の神社では朝あげて夕方下げるまで開けたままにしています。
とのことです。
まとめ
まとめると、
お酒のお供えは日本酒が正式
ただ、家庭でのお祀りではお酒の種類について気にする必要はない。
また、お供えする量についても、瓶子の蓋の開閉についても特に決まりはないので柔軟にやって大丈夫
となります。
それでは最後まで記事を読んでいただきありがとうございました。
みなさんの開運を心より祈念いたします。