形もなんであんな形なのかとか。
神社の鳥居の意味と絡めて、鳥居のくぐり方なんかの話もしていこうか。
突然ですが、地図上のこの記号、なにを表しているかわかりますか?
ほとんどの人がわかると思いますが、そう、神社ですよね。
これは地図上で神社を表す地図記号です。
で、この記号は神社の何をモチーフにしてるかというと…
もちろん神社の鳥居をモチーフにしています。
このような地図記号からもわかるように、鳥居といえば神社、神社といえば鳥居といえるくらい、神社の鳥居は日本人の脳裏に染み込んでいます。
ただ、鳥居の起源とか意味についてはいまいちよくわかってない…
ちょっとアンバランスな状態ですね。
ここでしっかり鳥居について知識を整理しておきましょう。
ということで、この記事では鳥居にまつわる
- 意味
- 起源
- くぐり方
などについて解説していきたいと思います。
鳥居の意味・起源
鳥居の意味を説明するためにも、まずは鳥居の起源について整理します。
鳥居の起源
鳥居の起源から整理しましょうと言っておきながらなんですが、
実は…
鳥居の起源については神社界隈においてもよくわかってないんです(汗
鳥居の起源には諸説あって、これだ!っというかたちで固まったものはないんですね。
とはいえ、どのような説があるのかは神社を深く知るにあたり知っておいたほうがよいので、ちょっと整理したいと思います。
鳥居の起源については、
- 日本起源説
- 外国起源説
の大きく2つがあります。
日本起源説
さらに、日本起源説には、主に、
長鳴鳥説
『古事記』で天照大御神が天岩戸に籠もられた際に、高天原の神々が大神の出現を願うために、高天原にいる長鳴鳥を横木にとまらせて鳴かせたという記載に基づくものとする説
鴨居説
日本の木造住居に多くみられる長押(なげし)の下の横木を鴨居と呼びますが、笠木や島木という横木を持つ鳥居は、これと同様の意味であるとする説。
「鳥」は、雨乞い信仰との関わりが指摘されます。
語感・語呂転化説
神社に参拝するためには必ず鳥居の下をくぐることになるため、「通り入る」が転化して「とりゐ」となったとする説。
「とりい」の語には「通る」という語感があることや、伏見稲荷大社の千本鳥居のように、信仰するものによって奉納され、願いが「通る」という意味あいもあることから、語呂、語感が転じたという。
(千本鳥居)
原初説
古代の集落では、外敵からの防護のために、周囲を垣で覆いつつ、出入り口には2本の柱と横柱を建てたのが鳥居の起源とする説
といった説があります。
外国起源説
また、外国起源説には、主に、
紅箭門(こうぜんもん)説
朝鮮の王宮、墓所などの前に見られた門を起源とする説
我が家は学問のための聖なる施設なので入り口に紅箭門を建てたい pic.twitter.com/IYTGSuxMA1
— 八多喜からと (@TamaHayasu) May 22, 2018
古代インド説
古代インドでは塔門を「トーラナ」と呼び、その音と門の形が鳥居と似ていることから鳥居の起源とする説
塔門(トーラナ)
大ストゥーパの東西南北の入り口に建つ、聖俗の境界を示す標識。
その表面には仏陀の生涯などがびっしりと浮き彫りされている。
サールナートでの説法(3枚目)や、出家(4枚目)など。
その形、名前、役割は日本の神社の鳥居の起源とも言われている(諸説あり) pic.twitter.com/YdqHOmyljt— Kenta K. Ushio (@KentaUshio) February 10, 2020
などがあります。
きつね的には、朝鮮やインドなどの国外にも似たような形の建造物があることを考えると、広い文化圏で、原初的に鳥居のようなものが作られていた可能性が高いのではないかなと思いつつ、長鳴鳥説など、複合的な要素がからみあって、今の鳥居に繋がっていったのかなと考えています。
みなさんも、いろんな説があることを知ってもらったうえで、どれかピンとくるものをイメージしてもらえたらなと思います。
鳥居の意味
そもそも、鳥居について、教科書的な説明として、
- 鳥居は神社を表示し、また神社の神聖さを象徴する建造物
- 神社の内と外を分ける境に立てられる
- 内は神さまがお鎮まりになるご神域
- 本殿を持たず山などの自然物をご神体としてお祀りしている場合には、その前に鳥居が立てられ、神さまのご存在を現す
出典:『神道いろは』
とされています。
要は、鳥居というのは、
神社という神聖な場所と外の俗界とを隔てる建造物
という意味で考えられています。
きつねとしては、この意味は、先ほどの日本起源説の原初説と重なると考えます。
つまり、内と外とを区別するための目印として鳥居は建てられてるってことです。
原初説は、敵の侵入を防ぐことが目的ということなので、究極のところ、内と外を区別するために門を設置しているわけですから。
(そういう意味でも鳥居の起源として原初説はなじみやすいです。)
鳥居のくぐり方
ということで、鳥居の意味は、
神社という神聖な場所と外の俗界とを隔てる建造物
となるのですが、こうした鳥居の意味からすると、くぐり方もそれなりにちゃんとしなきゃという気持ちになりますね。
たしかに、いろんな文献を調べてみると、
鳥居の前に立ったらこれからお参りしますという敬意を込めて脱帽し軽く一礼して鳥居をくぐる。
出典:『神社事典』(成美堂出版)
ということになっています。
鳥居の前で一礼してからくぐる参拝者はよく見かけますし、きつね自身も一礼してから参拝しています。
ただ、鳥居のくぐり方について神主さんに確認してみると、
とのことでした。
とはいえ、
ともおっしゃられています。
なので、神道的なルールではないけれど、鳥居をくぐるときに一礼するのはおすすめ</strong>といえます。
そして、大きな神社だと一の鳥居、二の鳥居、三の鳥居と続くことがありますが、その場合のくぐり方については、
また、お帰りの際も、最後の鳥居で振り返って一礼されれば神さまもよろこばれます。
とのことでした。
たしかに、そもそも鳥居をくぐる際の一礼についてルールはないわけですから、最初に一礼すれば十分という神主さんの考え方もうなすけますね。
まとめ
神聖な場所に足を踏み入れるっていう気持ちは大事にしたいな。
だから決まりじゃなくても自然に一礼しちゃいそう。
神さまをお祀りする気持ちって本来ならそういうものだと思うから。
その気持ちを大事にして神社参拝してるといいことあるかもよ!
鳥居の意味や起源、くぐり方について解説してきました。
意外なことに、神道では鳥居のくぐり方にルールはないそうです。
でも牛太郎が言うように、自然と出でくる気持ちが一礼となるなら、そんな気持ちを大事にしていきたいですね。
それでは最後までお読みいただきありがとうございました。
みなさまの開運を心より祈念いたします。