牛太郎のまわりでも御朱印集めが趣味ですって人が多くてさ。
でも、そもそも御朱印ってどういうものなの?
御朱印を集めるとご利益がすごいとか、そんなことってあるのかな?
気持ち的にそういうところを整理して集めていきたいのよね。
ま、御朱印を集めるのって気楽に楽しむこともOKなんで見て楽しむことだって立派なモチベーションだけどね。
だからそんなにむずかしく考える必要はないよ。
でもせっかくなんで、御朱印の意味からちゃんと伝えていくね。
ここのところ御朱印集めがブームになってますよね。
きつねの職場でも「御朱印が…」なんて話を女子社員同士で話しているのを聞いたりすることも出てきました。
で、これから御朱印集めを始めようって人にとって気になるのは、
- 御朱印の意味
- 御朱印の効果(ご利益)
といったところではないでしょうか。
きつね自身そのへんはすごく気になったことです。
べつに、”ご利益がないなら集めない”とかそういうことでもないんですけど、ま、ご利益もいただけるならいただきたいなということで(汗
神主さんにもここのところは確認しましたので、しっかりお伝えしていきたいと思います。
御朱印の意味・効果
御朱印というのは、もともと、自分で書き写したお経を寺院に納め、その証にいただくものでした。
(寺院で「納経印」ともいわれているのはこのためです。)
ですが、いつしか納経しなくても参拝の証としてお寺や神社でいただけるようになりました。
お寺ではじまった御朱印ですが、江戸時代には神社でも出されていたと言われています。
そして現在のような御朱印の様式は明治時代に普及し、「御朱印」という呼び名は昭和初期に広まったと考えられています。
こうした御朱印の経過を見ると、神社の御朱印は、基本的には参拝の証と考えられます。
お札やお守りのようにご利益が得られるものとは少し違うという理解です。
ただ、参拝の後にいただく御朱印は、参拝によってご縁がつながった神さまとの関係性が神職さんによってしっかりと裏書きされているものです。
ご祭神名や神社名が墨書され、神社の紋などの印まで押されるわけですから。
(神社やお寺では朱印には神秘的な力が宿ると考えているケースもあります。例えば、朱印を押した牛王宝印などを配布するケースなどです。)
となると、御朱印というのは参拝の証でありつつ神聖な力を宿すものと考えることになります。
ただ、お寺の中には、御朱印として梵字を記す場合は仏そのものを表していると考えるところもあります。
また、公式見解ではありませんが、神さまの名前を書くこと自体、神聖なものとしてお札と同格とする考えもあります。
そしてなにより御朱印は私たち神職が神さまと参拝者との仲介として書かせてもらっています。
ですので、御朱印については、御朱印帳の取り扱いも含めて、楽しみつつも厳かに丁寧にあたっていただきたいと思います。
そうした神さまとのご縁を大切にする振る舞いが、ゆくゆくはご利益にも繋がっていくのです。
神主さんのお話でも、御朱印とは、
- そもそも御朱印そのものにご利益はない
- とはいえ神職が神さまと参拝者との仲介としてご縁を証すもの
- したがって楽しみながら
- かつ厳かに取り扱うべし(御朱印の依頼・保管など)
- それがゆくゆくは神さまのご利益につながる
というのが正解です。
御朱印の楽しみ方
御朱印の意味や効果(ご利益)についてはわかりましたが、ぶっちゃけ御朱印の楽しみ方は他にもあります。
やっぱり朱印や書の美しさとか。
あるいは、神職さんのキャラクターが表れる書を楽しんだり…
そもそも、御朱印は印刷されたものではありません。
(基本的にですよ)
神職のみなさんが心をこめて手書きしてくれる、いわば世界にたった一つのものなわけです。
なので、そこには神職さんの個性とか、ひょっとするとその時々の感情とかも表れているかもしれません。
しかも、印の種類や色使いも、季節や年によって変わったりします。
だからブログやSNS、書籍で紹介されてる御朱印と同じものはこの世に二つと存在しません。
もしかするとそのせいで当初抱いていた御朱印のイメージが裏切られることもあるかもしれませんが、それも御朱印の魅力といえます。
あと、御朱印の楽しみ方としては、神社の御由緒を知るともっと御朱印が楽しくありがたいものに感じることができます。
御朱印には結構その神社の特徴を表す文句やご利益が書かれていたりするので、御由緒を知ったほうがより御朱印に馴染むことができるんですよね。
(例えば、こちらの「働く女性の守り神」とか)
そもそも御朱印をいただくかどうかにかかわらず、神社参拝にあたっては、その神社の御祭神とご縁を結んでご利益を受けようとするわけですから、事前に御由緒を知っていたほうが御祭神である神さまともご縁は結びやすくなるのは当然です。
「神さまのことはよく知りませんけど、とにかく私の願いを叶えてくださいよ!」
って参拝者よりも、
「神さまは〇〇で活躍されて、その後大変なこともありましたけど、△△のことがあったから、金運の神さまとしてお祀りされてるんですよね。どうか私もそのお力でお導きいただき、お金の苦労がないようにご利益をいただけませんでしょうか。」
みたいな参拝者のほうが神さま側としても「お〜、よしよし」となるのが人情(神情)ってものですからね。
まとめ
たしかに御朱印の楽しみ方って広いから、あまりご利益とかにこだわらずに集めていこうかな。
本文で紹介したように、基本的には、御朱印そのものにご利益はありません。
そもそも参拝の証なので、神さまとのご縁やご利益は参拝によって生まれていると考えるのが本義です。
ただ、折りに触れ御朱印を見直すと、往時の参拝の光景が思い出され、改めて神さまとのご縁が蘇ってきますから、その際にはまたご利益が生じることもあるでしょう。
そういう意味では御朱印は間接的にご利益を期待できるものとも考えられます。
神さまとのご縁やご利益を大切にするためにも、御朱印は厳かに取り扱い、保管したいものですね。
それでは最後までお読みいただきありがとうございました。
みなさまの開運を心より祈念いたします