豆知識

日の丸の国旗の由来|祝日に掲揚する意味や方法についても解説します

以前、別の記事で祝日と神道との関わりについて解説させてもらいました。

その記事を書いているうちに思い出したのですが、そういえば、昔は”祝日”といえば、国旗を玄関先に掲げる家庭をちょこちょこ見かけたなと。

そんなことを思い出していると、神道と祝日のつながりから派生して、祝日と国旗との関係、ひいては日本の国旗である日の丸の由来についても興味が展開していきました。

そこで、この記事では、きつねがリサーチした日の丸の由来や祝日と国旗との関係についてまとめていきたいと思います。

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日の丸の国旗の由来

日の丸の起源はきつねが想像してたよりめちゃくちゃ古いです。

今から1300年以上前、『続日本紀』という書物に、文武天皇が大宝元年(701年)元旦、朝賀の儀を行い、その場の装飾として「正門樹烏形幢左日像青龍朱雀幡、右月像玄武白虎幡」が立てたれたという記述があり、その日像が日の丸の起源と考えられています。

つまり、朝廷の儀式において、日の形を象徴する旗が立てられて、それが日の丸の起源となったと考えられているわけです。

実際どんな日像の旗だったか、こちらのブログが詳しいです。

>>>奈良文化財研究所

その後、私たちもよく知っている、平家物語に登場する那須与一が射たとされる「金地に紅」の日の丸が描かれた扇が登場します。

元弘年間(1331〜34年)には、後醍醐天皇が笠置山に行幸したときに「錦の御旗」として下賜された日の丸が残っています。

この関連についてはこちらの新聞記事がおもしろいです。

江戸時代に鎖国してからは、日の丸はいわば幕府の船の証となり、他の藩の船や私船とはその有無で区別されるようになります。

幕府が対外的に日の丸を用いたのは、文化8年(1811年)の朝鮮通信使を迎え入れるにあたってです。

その後、幕末に開国し、諸外国との交流が始まったため、外国の船と識別するための標識が必要となりますが、安政元年(1854年)に日の丸の幟(のぼり)を<日本惣船印>に定めます。

万延(まんえん)元年には、「日米修好通商条約」の批准書交換のために渡米した使節団の一行が、日の丸と星条旗が掲げたれたニューヨークのブロードウェイを進んだという記事が現地の新聞で紹介されています。

こうした事情から、遅くとも江戸時代末期には日の丸が日本の国旗として内外で認知されていたといえ、明治3年(1870年)には、「商船規則」により日本船舶に掲げるべき国旗として定められることになります。

先の大戦を経て、かなり時が経過してからになりますが、平成11年に「国旗及び国歌に関する法律」が制定されます。

この法律で、日の丸の旗の形状が定められ、明治初期に定められた商船規則が廃止されることになります。

日章旗と日の丸のちがいは?

日章旗」の名称は、明治時代になってから使用されるようになります。

「日の丸」は一般的で親しみやすい言い方、「日章旗」は改まった言い方として使い分けられています。

先ほどの国旗国歌法では「日章旗」という言い方が用いられています。

さすがに法律ですから改まった言い方が使われるようです。

日本で一番大きな国旗はどこに?

出雲大社の神楽殿の掲揚台に掲げられた国旗が日本で一番大きな国旗です。

縦9×横13.6メートル(75畳分)の大きさです。

国旗を掲揚する意味

戦前の『尋常小学校修身書(巻三)』には、国旗を掲揚する意味について次のように児童向けに説明されています。

どの国にも、その国のしるしの旗があります。これを国旗といいます。日の丸の旗は日本の国旗です。我が国の祝日や祭日には、学校でも、家々でも、国旗を立てます。これは国民が、祝日には、おいわいの心持をあらわし、祭日には、つつしみの心持をあらわすためです。

つまり、

  • 祝日:お祝いの気持ちを表す
  • 祭日:慎みの気持ちを表す

ものとして国旗が各家庭を含めて掲揚されるわけですね。

ただ、『祝日と祭日の違いは?神道とは関係があるの?祝日一覧とあわせて解説します』でも紹介したように、戦前には存在した「祭日」は現在の祝日として吸収されてますので、現代風にいうと、

祝日には、お祝いや慎みの気持ちを表すために国旗を掲揚する

ということになります。

国旗を掲揚する方法

あくまで家庭での掲揚ルールですが、祭すみたやさんやあっと解消さんなど、国旗を販売されているお店の注意事項を参考にすると、国旗を掲揚する方法は以下のようになります。

  • 国旗は原則として日の出から日没まで掲揚する
  • 祝意を表す場合は竿頭と旗の間をあけずに掲揚する
  • 国旗を1枚掲揚する場合は門外より見て左側に揚げる
  • 国旗は国の象徴なので、破れたり汚れたものは使わない
  • 雨天の日は雨で濡れないように掲揚する

今回の記事では祝日に国旗を掲揚する話をイメージして進めてきましたが、もちろん、弔意を表すために半旗を掲げる場合もあります。その場合は、

  • ポールの中途に掲揚する
  • 一度上部まで掲揚してからポールの1/2まで降ろすのが正しい
  • 降ろす場合は逆の手順で降ろす
  • 家庭用国旗ポールなど半旗をすることができない場合は、国旗玉を黒い布で隠し、喪章リボンを竿につける

となります。

まとめ

いわゆる神道からは少し距離がありますが、神道→祝日→日の丸(国旗)のつながりから、日の丸の由来と祝日と日の丸の関係についてまとめてみました。

きつね宅ではこれまで国旗を掲げたことはなかったのですが、これを機会に祝日には国旗を掲揚したいと思います。

掲揚の暁にはブログで報告しますね!

それでは最後までお読みいただきありがとうございました。

みなさまの開運を心より祈念いたします。

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