といっても基本的な考え方があるので、そこを押さえておくといいよ。
天照大御神のお札だけじゃなくて、近くの産土神(氏神)や、商売繁盛のお稲荷さんなど、いくつかの神様のお札を神棚にお祀りしたい…
そんなとき、複数のお札の置き方をどうすればいいか悩んでしまうと思います。
そこでこの記事では、
- 2枚以上のお札の置き方や飾り方
について、画像なども交えながら詳しく解説していきたいと思います。
お神札は単なる紙ではなくて、神様が宿ったものだからね。
ここではわかりやすく「枚」と表現してることに注意してね。
お札は「お神札(おふだ)」、「神符(しんぷ)」ともいわれます。
この記事では、以下「お神札」の表記で統一します。
【参考文献】
なお、こちらの記事は以下の書籍などを参考に作成しています。
- 神社検定公式テキスト①『神社のいろは』(扶桑社)
- 『なぜ成功する人は神棚と神社を大切にするのか?』(窪寺伸浩)<あさひ出版>
また、現役の神職さんにも監修してもらっています。
2体以上のお神札の並べ方
このブログでは、正しい神社神道の考え方をお伝えするために、全国の神社を総括する神社本庁の考え方を必ず抑えるようにしています。
この点、神棚に複数のお神札をお祀りするときの置き方について、神社本庁の公式HPでは、
お神札をまつる御神座の順位は、中央を最上位とし、次が向かって右、その次が向かって左になります。
三社造りの宮形では、中央に日本人の総氏神さまである伊勢の神宮のお神札(神宮大麻)を、向かって右に地元の氏神さまのお神札を、向かって左に崇敬している神社のお神札をお納めします。その他に、神社にお参りをされた際に受けたお神札は、向かって左におまつりした崇敬神社のお神札の後ろに重ねてお納めするとよいでしょう。
一社造りの宮形の場合は、神宮大麻を一番手前に、その後ろに氏神さま、その後ろに崇敬する神社のお神札を重ねてお納めします。その他に、神社にお参りをされた際に受けたお神札は、更に後ろに重ねてお納めするとよいでしょう。
お神札の数が増えて、宮形にお納めすることができなくなったときや、宮形に入らない大きさのお神札は、宮形の横に丁寧に並べておまつりします。
と紹介されています。
まず、整理しなきゃいけないのが神棚に置く御本殿の形をした宮形の種類ですね。
宮形には大きく2つの種類があります。
一社造・・・御扉が1つ
三社造・・・御扉が3つ
の2種類です。
続いて整理すべきは、お神札の種類。
神社本庁の公式HPでは、
- 伊勢神宮のお神札(=神宮大麻)
- 氏神(産土神)様のお神札
- 崇敬している神社のお神札
- その他参拝神社のお神札
の4種類が登場します。
そして、これらのお神札の置き方は、当然ながら2種類の神棚でそれぞれ異なります。
実は、お神札の置き方を考えるにあたっては、お神札にも席次のようなものがあることを知っておかないといけません。
まずは、イメージしやすい三社造からいってみましょう。
三社造りの場合
三者造でいうと「席次」は、
①真中が1番
②続いて向かって右側が2番
③最後に向かって左側が3番
となるので、
- 国家の最高神である伊勢神宮のお神札が真ん中
- 各家庭、各会社が所在する地域をお守りくださっている氏神様のお神札が向かって右側
- 日頃から崇敬の対象としている神様、つながりがある神様のお神札が向かって左側
と並べることになります。
↓↓↓
また、先ほどの公式ページにもあるように、例えば、各地の神社を巡ってお受けしたようなその他参拝神社のお札については、
・崇敬神社のお神札の後ろに重ねてお納めするとよいでしょう。
・お神札の数が増えて、宮形にお納めすることができなくなったときや、宮形に入らない大きさのお神札は、宮形の横に丁寧に並べておまつりします。
とあります。
そこで、これを画像でお示しすると以下のようになります。
↓↓↓
なので、入りきらないお神札は、宮形の右側(向かって左側)にお祀りするという考え方でも大丈夫です。
一社造りの場合
一社造でいうと、上から順の「席次」となります。
つまり、
①一番上が上座
②その次が二番目の席次
③その次が三番目の席次
となるので、
- 国家の最高神である伊勢神宮のお神札が一番上
- 各家庭、各会社が所在する地域をお守りくださっている氏神様のお神札が上から二番目
- 日頃から崇敬の対象としている神様、つながりがある神様のお神札が上から三番目
と並べることになります。
↓↓↓
その他の参拝神社のお札については三社造りの場合と考え方は同じです。
↓↓↓
やはり地域性と言うものもありますので、地域によって伝えられたお祀りの仕方があるならそちらを優先していただいて大丈夫です。
形ばかりを気にして、そこに心が無ければ何の意味もありません。
まずは敬う気持ちを大切にしましょう。
お神札を包む薄紙などについて
お神札を神棚に納めるにあたって、いくつか注意事項を確認していきます。
まず、お神札を包む薄紙についてです。
神社などでお受けしたお神札は、和紙の薄紙で包まれているかと思います。
和紙で包む理由については、
- ご神気が外に漏れないようにするためのもの
- 各家庭に届くまでに汚れないようにするためのもの
などといわれています。
どちらの理由も神棚に納める際には問題なくなっているので、薄紙は外してお納めします。
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また、お神札が大きくて宮形に納めることができないときは、無理やり折って納めるのではなく、先に紹介したように、宮形の横のスペースに丁重に並べるようにします。
お神札は、神様の前でお祓いされたもので、あくまでも神様の分霊であり、神様の力を宿したものと考えられるからです。
お神札を納めた後の宮形の御扉は開けたままにするのではなく、閉めてお祀りするようにしてください。
これもお神札が神様の分霊であるからこその丁寧なお祀り方法の一つです。
まとめ
まとめると、
2体以上のお神札を神棚にお納めする場合は、三社造と一社造とで納め方が異なります。
【三社造の場合】
- 真中に神宮大麻
- 向かって右側に産土神(氏神)のお神札
- 向かって左側に崇敬神社のお神札
【一社造の場合】
- 一番上に神宮大麻
- その下に産土神(氏神)のお神札
- さらに下に崇敬神社のお神札
の順に並べます。
その他の参拝神社のお神札は、崇敬神社のお神札の下に重ねていきます。
大きくて宮形に入らない場合や、崇敬神社のお神札の下に重ねていって宮形に入りきれない場合は、宮形の横に丁寧にお祀りします。
その他の注意事項として、
- お神札を包む薄紙は外してお納めすること
- 折って納めるようなことはしないこと
- 宮形に納めた後は御扉は閉めてお祀りすること
となります。
それでは最後まで記事を読んでいただきありがとうございました。
みなさんの開運を心より祈念いたします。
三社ですが、
御神楽・特別参拝を受けた際の大きな大麻は入りません、通常の御札(三社に入る)と大きなお札2つの順番はどうすればいいでしょうか?
ご質問ありがとうございます。
ご覧いただいた記事中の「参拝神社のお札(宮形に入らない場合)」にありますように、宮形の向かって左側にお祀りすればよろしいかと思います。
ただし、御神楽・特別参拝をお受けになった神社が氏神さまなど特別な繋がりおありでしたら、宮形の向かって右側でよろしいでしょう。
考え方は、①伊勢神宮のお神札が真ん中、②氏神様のお神札が向かって右側、③崇敬神社のお神札が向かって左側、とお神札にも「席次」がありますので、席次の考え方に準じていただければ結構です。
どうぞ引き続きよろしくお願いいたします。
伊勢神宮の御札がなく氏神様の御札と崇敬神社2枚があります 席次を教えて下さい
浜太郎さま
ご質問ありがとうございます。
席次は氏神様→崇敬神社となります。
お住まいの地域の守り神である氏神様へ感謝されたうえで、崇敬神社への感謝を捧げられるとよいですよ。
なので一社造りでお祀りされる場合は、氏神様の御札の次に崇敬神社の御札を重ねてくださいね。
浜太郎さまのますますの弥栄を祈念いたします。
お聞きします。神宮の御札と神社の御札2枚あるのですが、どのように並べると良いですか?きちんとした神棚は無く置く感じになるのですが。
りりかさま
コメントありがとうございます。
神棚がなくて置く感じということでしたら、
・目線より少し高い棚の上などに
・記事にあるような順番で
・半紙を敷いてから壁に立てかける
などして並べると良いです。
二体でしたら、神宮の御札に向かって右側にもう一体並べましょう。
もし三体以上に増えてきたら、記事の順番通りに並び替えると良いですよ。
りりかさまのますますの弥栄を祈念いたします。
本日お参りをしました。
本殿にてご祈祷していただいたので
天照大御神様とお参りした神社(氏神様)の木札(商売繁盛)が入っていました。
この二体のほかに氏神様のお札をいただいた方がいいのですか?
英樹さま
コメントありがとうございます。
神棚にどのような神さまをお祀りされるか絶対的なルールがあるわけではないです。
英樹さまが常日頃敬い、パワーをいただきたいという神さまをお祀りされれば何体でもかまいませんよ。
二神の神さまをお祀りするかたちでもまったく問題ありません。
英樹さまのますますの弥栄を祈念いたします。
大変参考になりました。お礼申し上げます。ご質問させていただきたく存じます。
近所にあった神社を氏神様だと思い、参拝し、お札をいただきましたが、それは稲荷神社のものでした。
私が所有している宮形は一社つくりのものです。
高いところに神棚を設置しています。
ご質問・・・一社つくりの宮形の中には天照大神の御札。右側に稲荷神社の御札、左側に崇敬神社の御札をたてていますが、お稲荷様は別の神棚を設置すべきとの説明をみたことがございます。やはり別の神棚を設置したほうがよいのでしょうか?
ユトリロさま
コメントありがとうございます。
返信が遅くなり大変申し訳ございません。
きつねも、崇敬神であるお稲荷様の御神札を毎年お受けしていますが、天照大神や氏神さまと同じ神棚にお祀りしていますよ。
それに複数のお守りも持ち歩いています。
https://goodharmony.jp/omamori-mochikata
たしかに、お稲荷さまは古事記に登場するような、日本の古来からの神さまではないので、別にお祀りした方が良いという意見があるのかも知れません。
ですが、ご存知のように、日本の神さまは、「八百万の神」が存在しうる懐の深い神々です。
神さま同士が協力して私たちのことを見守ってくれていますので、そうしたことは気になさらず、ご一緒にお祀りしてされてください。
ユトリロさまに弥栄あれ
天照大御神様と宗像大社のお札と蠣久天満宮様のお札がございますが天照大御神様と宗像大社様の順番で並べて立てたら宜しいのでしょうか?自宅の神棚は1社造です。
みはる2023様
コメントありがとうございます。
氏神様としてお祀りされるのは宗像大社様と蠣久天満宮様のどちらになりますでしょうか。
一社造の場合、上から、天照大神→氏神様→崇敬神社の順となります。
なので、天照大神の次に、氏神様である宗像大社様、蠣久天満宮様のどちらかをお祀りするようにしてください。
みはる2023様の益々の弥栄を祈念いたします。
一社造の神棚を設置しました。
お神札は神宮大麻、氏神様、崇敬神社、その他の神社のものを重ねて入れようと思います。
ただ、何枚も入れると、お神札同士の神気(?)が混ざって逆効果になってしまうのではないかと不安ですが、そんな心配は無用でしょうか?
何枚も重ねていいものなのでしょうか。
ミケさま
コメントありがとうございます。
一社造の神棚をお祀りされているとのこと、きっとミケさまに神さまのご利益が訪れることかと存じます。
さて、一社造の宮形に複数のお札をお祀りされることに関してのご心配ですが、本記事でも紹介させていただいているとおり、全く問題はありません。
そもそも、お祀りする神さまが複数だからといって、ある種の混線のようなことが起こって、ご利益が低下するようなことはないです。
実は、ミケさんが心配されていることに関しては、特にお守りの持ち方について同じような声が寄せられることが多いです。
この点については、『お守りの正しい持ち方|複数持つのはダメ?縁結びや金運アップにつなげるには?』を参考にしていただければと思いますが、かいつまんで説明しますと…
まず第一に神様はそんなにケチな存在ではありません。
古来から日本の神様は大らかな存在で、私たちの幸せを願う存在です。
それから、第二に、第一とも関連しますが、日本では古来から「八百万の神様」と言った言葉があるように、神様の存在自体が数えきれないほどあって、それぞれが役割を果たすことで、この世界のバランスが維持されていると考えられています。
ですので、宮形の中に複数の神様をお祀りしたところで、ご利益が薄まるとか、何か不吉なことが起こるとか、全く心配には及ばないのです。
何よりもミケさまが神様を敬う気持ちによって、どんどん神様のご利益は強まりますので、日々お祀りすることに関心を向けてくださいね。
それでは少し長くなりましたが、この辺で失礼したいと思います。
ミケさまの益々の弥栄を祈念いたします。
質問です。
天照皇太神宮と豊受大神宮の神札と氏神さまの神札を三社造りでお祀りしたいのですが、どのように(配置)すればよいのですか?
ナイスなガイさま
コメントありがとうございます。
お尋ねの件ですが、豊受大神宮のお神札は崇敬されている神社ということでよろしいでしょうか?
もしそうであれば、
・天照皇太神宮のお神札を真中
・氏神さまのお神札を向かって右側
・崇敬神社である豊受大神宮のお神札を向かって左側
にお祀りいただければ結構です。
もし、豊受大神宮のお神札に特別な意味を持たせたいと考えて配置に悩んでいらっしゃるとしても、
やはり日頃からナイスなガイさまを近くで見守ってくださっている氏神さまを丁重にお祀りすることは、
大切なことかと思います。
ですので、いずれの場合であっても、上記にお示ししたお祀りの仕方が最善かと。
ご参考になりましたら幸いです。
ナイスなガイさまの益々の弥栄を祈念いたします。