で、神棚に飾る榊について教えて欲しいのよ。
榊を飾る意味とか、造花でもいいのかとか、いっそ榊なしの神棚もありなのか、とか。
たしかに、本物の榊を飾ると、ぶっちゃけいろいろと手間がかかるのは事実だからね。
榊を飾れるような大きめの神棚を置けないって住宅事情もあるだろうし。
じゃ、そもそもどうして神棚に榊を飾るのか、そこから考えていこうか。
バチが当たることを恐れずに言うと、たしかに榊のお世話には手間がかかります。
- 水替え
- 榊立の水垢とり
- 新しい榊の調達
- 枯れた後の処分
などなど。
それに、
榊を飾れるサイズの神棚を置くスペースがないといった住宅事情もあったりすると、
そもそも榊を飾る必要はあるの?
なんて疑問にもつながっていきます。
こうした実際上の問題から、
- 榊を飾るにしても造花で大丈夫?
- いっそ榊を飾らない神棚ってあり?
といった声も最近では多いです。
そこで、この記事では、神主さんにもいろいろと教えてもらいながら
- 神棚に榊を飾る意味
- 造花の榊を飾ること
- 榊を飾らない神棚
について詳しく解説していきたいと思います。
なぜ神棚に榊を飾るのか
そもそも、どうして榊を神棚に飾るのか、それって神棚初心者にとっては一番気になるところかもしれないですね。
実は、榊の字って、よく見ると「木」と「神」の漢字を組み合わせてますよね。
つまり、榊=木+神なわけです。
この漢字の組み合わせからわかるように、榊には神の木という意味が込められているんです。
また、「さかき」の語源は、「境の木(さかいのき)」ということで、神さまの聖域と俗界を分ける木とも考えられています。
さらに、そもそもなんですが、古くは縄文時代から、古代の人々って山、木、岩、動物などの自然物には神さまが宿ると考えてました。
で、榊も神さまの宿り先の1つと考えられていたんです。
ちなみに、神さまが宿る対象を「依代(よりしろ)」といいます。
特に、榊は常緑樹で年中緑の葉をつけていますので、神さまの宿り先として考えるには適当だと考えられたんでしょう。
常に緑の葉をつけていることから「栄の木(さかえのき)」→「さかき」となったという説もあるくらいですし。
そういう意味で、神さまとの関係においては、大昔から榊は非常に大切な役割を担うと考えられてきたんですね。
このように、榊は、
- 神さまが宿る神聖なもの
- 聖域と俗界を分けるもの
といった理由から神棚で飾られるようになっていくわけです。
植物としての榊ってなに?
さて、そんな神聖なる榊ですが、そもそも榊という植物は存在するものなのか、きつねはちょっと気になったので調べてみました。
「榊」という名前の植物があることは『小学館の図鑑NEO 花』にも以下ように紹介されています。
↓↓↓
特徴としては、
- モッコク科(ツバキ科の仲間)の常緑樹
- 高さは10メートル程度
- 6〜7月に1.5センチほどの白い花が咲く
- 10月ごろに8ミリほどの実がなる
とされて、榊という植物がちゃんと存在していることがわかります。
ちなみに、榊の木を確認してみるとこんな感じです。
↓↓↓
ただ、地域によっては榊が分布してないところもあります。
Wikipediaによると、
本州では茨城県、石川県以西、四国、九州に分布する。
とのことです。
なので、榊が植生していない地域では、榊の代わりに、
- 同じツバキ科の柃(ヒサカキ)
- 杉
- 樅(モミ)
- 樫(カシ)
などが飾られることになります。
榊の代わりとなるこれらの植物ですが、各地域ではやっぱり「さかき」と呼ばれています。
固有名詞の榊ではないけれど、神棚に飾るための「さかき」ということです。
ちょっとややこしいかもしれないですね…
なお、ヒサカキはこのような植物です。
↓↓↓
出典:https://matsue-hana.com
葉のツヤが榊に似てますね。
葉がギザギザしているのが特徴です。
造花の榊を飾るのはあり?
こうした神聖なる榊なんですが、生花の榊をできるだけ枯らさないようにお世話することはそれなりに手間がかかります。
というのも、榊をしっかりとお世話しようと思うと、
本物の榊は毎日水替えして手入れすべき
となるからです。
で、きつねは毎朝やってます。
でも正直言います…
なかなか大変です!
まぁ、榊立ての水の交換なんてほんの2〜3分なんですけど、朝の数分って結構大きいですからね。
(めっちゃ手間ですが、きつねがやり続ける理由はここでは省略します。くわしくは先ほどの記事をチェックしてみてくださいね。)
なので、榊を造花にしてその手間を省きたい、と考えてるあなたの気持ちは痛いほどわかります。
そこで、神主さん的に造花の榊はどうなのか、実際に聞いてみることにしました。
バチあたりを覚悟で聞きたいことがあるんですよ。
たくさんの人がですね、神棚を祀りたいんだけど、本物の榊を飾るのはちょっと手間がかかるってことで嫌煙してるんです。
そこで、きつね的には造花の榊を飾って、本物として見立てるだけでも十分じゃないかって思うんですけど…
これってどうなんでしょ?
お神札をお祀りされるだけでも大変立派なことですから。
ですので、もちろん本物の榊ではなく造花の榊でも問題はありません。
ただ、造花の榊だとずっと飾りっぱなしになってしまいがちで、ホコリがたまってあまりきれいでなくなることがよくあります。
適当なタイミングでホコリをはらってもらい、きれいな状態を心がけると良いですね。
また、造花の交換時期としては、1年に1回、年末のお神札を交換するときに新しい榊も飾って、心新たに新年を迎えるのが好ましいです。
ということで、榊は造花でも問題ないという答えをいただいています。
ちなみに、Amazonで一番人気の榊の造花を探してみました。
仮に造花の榊を1年に1度交換する場合、本物の榊を1月1回(200円×12月)ほどで交換するのと金額的にはトントンぐらいですね。
水交換、榊立の水垢とり、新しい榊の調達などの手間を考えると、造花の榊のほうがトータルではかなりお得かもしれませんね。
↓↓↓
神棚に榊を飾らないのは?
と言いますのも、最近ではマンションなどのスペースや間取りの問題で、榊を飾れる大きさの神棚を置く場所が確保できないお宅が増えています。
そうした背景から、神社本庁でも、そうしたお宅には壁掛け式の簡易神棚などをすすめているんですね。
そうした神棚では、榊はもちろん、米・酒・塩・水もお供えするスペースはありません。
お神札だけでもお祀りしていただきたい、という考えから、このような簡易神棚がすすめられているわけです。
すごいですね。
神棚には榊を飾らないという選択肢もあり、ということです。
たしかに、東京都神社庁のホームページでも以下のように紹介されています。
最近では、共同住宅向けの、場所をとらない簡易宮形(かんいみやがた)もありますので、氏神神社や神社庁などにお問い合わせください。
先ほどの造花の榊の話で考えてみると、榊を飾らなくてもお祀りとして成り立つわけですから、本物の榊の代わりに造花でも大丈夫っていうのはうなずけますね。
まとめ
でも神棚の雰囲気を出したいから造花は飾ることにするよ。
形にとらわれずに、心をこめてお祀りすることが大事なんだろうね。
この記事の内容をまとめると、
- 榊は神さまの宿り先とされ神聖なもの
- 俗と聖とを分ける意味もある
- 神棚はお神札を祀ることが大事なので造花の榊もあり
- 住宅事情などに応じて榊なしの神棚も神社本庁的にOK
となります。
ご自宅の事情にあわせて、長く続けられるお祀り方法を考えてみてくださいね。
それでは最後まで記事を読んでいただきありがとうございました。
みなさんの開運を心より祈念いたします。
参考になりました!実家は団地だったので、神棚の事はしりませんでした。
嫁ぎ先で引き継ぎましたので、またわからない事がありましたら、宜しくお願いします。
みゃ猫さま
コメントありがとうございます。
ぜひ神棚を大事にされて、ご家庭を神社のような清浄な空間にされてくださいね。
運気アップ間違いありませんよ!
なんでも聞いてくださいね。
みゃ猫さまの開運を心より祈念いたします。
参考になりました。
段々と歳になり、椅子に載らないと交換できない状況で落ちたらやばいと思っていました。
ありがとうございました。
なお様
ご丁寧にコメントいただきましてありがとうございます。
お役に立てて幸いです。
これからも身近に少しだけでも良いので神さまを意識できる生活を続けてくださいね。
なお様の益々の弥栄を祈念いたします。