せっかく神棚を設けるなら神様に失礼がないようにしたい!
だれもがそう思いますよね。
ただ、ネットの情報なんかを検索してみると、何がホントに大事なことなのかよくわからない…
そんな声もお聞きしますので、この記事では現役の神主さんにしっかりと確認した、
神棚を設ける位置や向き・高さについて
詳しくお伝えしていきたいと思います。
またあわせてみなさんの参考にしてもらうために
世間一般みんなのお祀り場所まとめ
もSNSからチョイスした画像を公開していきたいと思います。
こちらの記事は以下の書籍などを参考に作成しています。
- 神社検定公式テキスト①『神社のいろは』<扶桑社>
- 『神道いろは−神社と祭りの基礎知識』<神社新報社>
- 『なぜ成功する人は神棚と神社を大切にするのか』(窪寺伸浩)<あさ出版>
また、このブログは現役の神主さんに監修してもらっています。
神棚を設置する位置はどこ?
それでは、まずは神棚の位置からご紹介しましょう。
このブログでは、全国の神社を総括している神社本庁の考え方を必ず確認するようにしているので、神社本庁の見解から確認しましょう。
神社本庁では、
家庭にお神札をまつり、家族がお参りをする「家庭のまつり」は、日常生活における一家の中心となる行事ですから、お神札をおまつりする場所は、家の内でも家族が集まる清浄なところを選ぶようにしましょう。一般的には、清らかで明るく、静かで高いところに、南向き、あるいは東向きにおまつりするのがよいと言われ、座敷におまつりすることも多いようです。
しかし、今日の住宅事情では、このような場所が見当たらないことも多く、どのようにおまつりしたらよいのか判らないという声があります。
こうした場合は、家族が親しみを込めて、毎日お参りのできる場所を第一に考えるとよいでしょう。何よりも、尊ぶ心を持って、日々丁重におまつりすることが大切です。
出典:神社本庁公式HP
と紹介されています。
つまり、
- 家族みんながお参りできる
- 清らかで明るい(=清浄)
- 南向きか東向き
- 高いところ
といった条件を満たすところに神棚を設置するとよいということですね。
ただ、神社本庁関連の書籍では、
家庭で最も清浄な場所を選び、原則として東や南に向けてお祀りし、家族全員が毎日拝みやすく、大人の目線より高いところに設けるのがよいとされています。
出典:『神社のいろは』
とのことなので、神棚を設置する位置の要件は、あくまでも「原則」として考えることができ、家庭の状況にあわせて柔軟にお祀りすることが許されています。
それぞれもう少し詳しく見ていきましょう。
神棚を設置する場所
神棚を設置するのは、家族みんながお参りできる清らかで明るい場所が良いとのことですが、どの家庭にも座敷があるわけではない現代の住宅環境では、居間(=リビング)を設置場所に選ぶケースが増えています。
ただ、家相的に申しますと中心の部屋が良い、とされています。
それから直射日光も良くありません。
ま、このあたりは材質が傷みやすい、という理由ですね。
トイレと隣接することも避けてくださいね。
これは昔から凶とされます。
ゴミ箱からもできるだけ離しましょう。
もちろん、居間に設置したからといって神棚の周辺がゴミやホコリまみれでは「清浄な場所」とはいえませんよ。
それから、神棚に祀られた神様を踏みつけるような格好になってはいけないので、人の歩くところの下に置かないほうが良いともいわれています。
ただ、そうすると戸建ての1階やマンションの下階には神棚を設置するのが難しくなってしまいますね。この場合は、天井に「雲」と書かれた紙を貼るなどして対応することができますのでご安心ください。
ホームセンターなどで手に入ると思いますが、神社で頒布していればそれに越したことはありません。
ただ、置いてある神社少ないかもですね。
神棚の向き
続いて神棚の向きは、南向きか東向きが良いとされていますが、これにも理由があります。
日本人が古来主食としてきたのは、もちろん米ですが、米の収穫がもたらされるのは太陽を中心とする自然の恵みです。
そして、その太陽のエネルギーは、自然の恵みをはじめ、様々な生命の生成をもたらします。
とりわけこの太陽エネルギーが多くもたらされるのが、東から南へと昇りつめる間です。
こうした万物を生成する太陽のエネルギーとの関係から、神棚も東や南に向けるの良いとされているんですね。
実際、多くの神社が東向きか南向きに建てられているのもこうした理由からです。
ただ、
神社の特別の由緒や地理的状況から北や西に向けて建てられている場合もあります。
出典:『神社のいろは』
東向きや南向きにできるのであればそうしましょう、というくらいに考えてもらえれば結構です。
神棚の高さ
神棚を設置する高さは、高いところが良いとされていますが、
具体的には、
大人の目線より高いところに設けるのがよい
出典:『神社のいろは』
とされています。
高いところに設置する意味は、神棚は神様が宿られる場所なので、人間の日常とは異なる世界でお休みいただくというところにあります。
なので、今でも、高いところではなくても、日常とは異なる空間である床の間や神棚専用の部屋などに設置されることもあります。
ちょっとした棚の上に半紙をひいて神棚を置くのでも構いません。
高齢になると高いところに取り付けるのも大変つらくなってきますからね。
そう聞くときつねんところのバーバも安心するよね。
会社ではどこに設置する?
会社であっても設置場所の基本的な考え方は家庭の場合と同じなので、
- 社員みんながお参りできる
- 清らかで明るい(=清浄)
- 南向きか東向き
- 高いところ
に設置するのが良いとされます。
その場合、賃貸オフィスなどで神棚を設置するための釘の打ち込みなどがむずかしいケースもあるかと思いますので、サイドボードやロッカーの上に神棚を置いてもいいですね。
みんなは神棚をどう取り付けた?
では、以上の神棚の設置する位置についてのポイントを踏まえたうえで、世間のみなさんが実際どんなふうに神棚を設置しているのか画像で紹介していきましょう。
天井にしっかりと手書きの「雲」が…
味がありますね。
こんな船の中にも神棚を設置してるもんなんですね。
この船動くなら神棚の向きなんてますます関係なくなる?
通路の上ですが気にしない!
神様が子供さんを見守ってくれていますよ。
ここはリビングではなく子供の寝室かな?
すごく立派な神棚ですね。
「雲」のケアも。
こちらも立派な神棚のうえで、しかもちゃんと折敷の上にお供えが!
「雲」のケアもしっかりです。
もしも神棚を設置する場所がなくて…
とお悩みであればこんな神棚もありますよ。
こんなタイプも。
上の2つと比較すると少し大きめですがお宮のないシンプルたたずまい。
仏壇がある場合
仏壇と神棚が同じ部屋にある場合、神様と仏様がケンカするなんてことがないか心配になりますよね。
この点、神主さんは、
あとは仏壇と神棚がある場合は、向かい合わせは絶対ダメです。
また、隣同士にする場合は神棚が上位に来るようにします。
この場合、神棚を高くしますが神棚の下に仏壇が来てはいけません。
とのことでした。
まとめ
神棚を設置する位置のポイントをまとめると、
- 家族(社員)みんながお参りできる
- 清らかで明るい(=清浄)
- トイレとゴミ箱には気をつけること
- 南向きか東向き
- 目線よりも高いところ
- ただし、座ったときの目線より高くなるならそれも大丈夫
- 神棚の上を人が歩かない、神棚の下は出入り口でないほうが良い
- 上の階を人が歩く場合は天井に雲を貼ること
- とはいえ、住宅事情に応じて柔軟に設置してもOK!
となります。
いろんなご家庭の設置の仕方も紹介させてもらったので、これらを参考に、みんながお参りしやすい場所に設置してくださいね。
それでは最後まで記事を読んでいただきありがとうございました。
みなさんの開運を心より祈念いたします。
神棚の上に窓があってもいいですか?
アンさま
コメントありがとうございます。
神棚の上に窓があっても特に問題はないですよ。
不浄とされるものではありませんので。
可能な範囲で神棚をお祀りいただくことが一番です。
アンさまのますますの弥栄を祈念いたします。
すみません。
神棚の設置について伺いたいのですが、リビングは訳あって設置できないので、個室でも大丈夫でしょうか?
緑茶さま
コメントありがとうございます。
神棚の設置場所の県ですが、個室でも問題ないですよ。
きつねもリビングに1つ、きつねの書斎(個室)に1つ設置しています。
お世話になっている神主さんからいつも言われているのは、とにかく、日々少しずつでも神さまをお祀りする気持ちを持つことです。
緑茶さまができる範囲でお祀りすれば大丈夫です。
緑茶さまの弥栄を祈念いたします。
緑茶さま
コメントありがとうございます。
返信が大変遅くなり申し訳ございません。
ベストな場所に設置できないからといって、それ以外がダメということは決してありません。
緑茶さまが可能な範囲で、少しずつでもお参りされることが一番大切です。
どうぞ緑茶さまの個室に神棚をお祀りされてください。
緑茶さまに弥栄あれ
失礼します。
神棚の事を調べていた時に神棚祓いの事が出て来ました。
設置する時にもやるようですが、詳しく調べたら神職の方が出張して来てくれる事があるみたいですが、家まで来るのはちょっと…と思ってしまいます。
設置するのに神棚祓いは必要ですか?
大福さま
コメントありがとうございます。
神棚に関するお祓いですが、たしかに、神棚を設置する際や処分する際に神職さんに来ていただいてお祓いをされる方もいらっしゃいます。
ですが、一般のご家庭では神棚のお祓いにまで気を遣う必要はありませんよ。
まずは、お祀りするにあたり、神棚の周囲の壁や天井をきれいに乾拭きして清浄にするといった、普段の生活の延長できることを大切にしましょう。
また、これは私も神職さんから常々教えられていることですが、何よりも大切なのことは、毎日少しでも神さまに感謝の気持ちをもってお祀りすることです。
大福さんが日々続けられる、できる範囲のことを大切にしてくださいね。
大福さんに弥栄あれ