食塩だとちょっとその意味から外れちゃうんじゃないかな。
神棚をお祀りするようになってから悩ましいのがお供えの塩をどうするか。
台所に置いてある普通の食塩でもいいのか、それともそれなりの塩を用意しなきゃいけないのか…
そこで、この記事では、
- 神棚にお供えすべき塩の種類
- 神棚の塩の盛り方と位置
- 塩の交換時期や処分方法
などについて解説していきます。
なお、こちらの記事は以下の書籍などを参考に作成しています。
- 神社検定公式テキスト①『神社のいろは』(扶桑社)
- 『なぜ成功する人は神棚と神社を大切にするのか?』(窪寺伸浩)<あさひ出版>
また、現役の神主さんにも監修してもらっています。
神棚にお供えすべき塩の種類
神棚の塩の種類をどうするか、一番確実なのは、全国の神社を総括する神社本庁(宗教法人)の考え方を確認することですが、東京神社庁(神社本庁の地方機関の1つ)のホームページまで確認しても、以下のようにしか書かれていません。
神棚には、毎朝必ず「神饌(お供え物)」である米(洗米もしくは炊いたご飯)と塩と水をお供えします。
なので、神社本庁からの情報だけでははっきりしたことはわからないんですね。
そこで、このブログを監修してもらっている神主さんに意見を伺うことにしました。
すると、
ただ、神道の枠を超えて日本の習俗として塩には特別な意味あいがあります。
なので、神棚にお供えする塩も、特別な意味あいに見合うよう、粗塩をおすすめします。
と、粗塩をすすめられています。
というのも、粗塩は海水と火(太陽や塩窯の火)によって作り出されたものであり、まさに水と火という生命の根源から生み出されたものだからです。
水も火も場合によっては人を死に至らしめる破壊的なパワーを持っています。
そのようなパワーによって生み出された粗塩こそ神さまにお供えするにふさわしいという考えです。
また、以下の考え方からも粗塩がおすすめです。
いわゆる食塩は精製されてミネラル分がほとんど失われていますが、粗塩にはミネラル分が豊富に含まれています。
なので、私たちが口にするのも、食塩より粗塩のほうが身体には良いとされています。
とすれば、神さまにも人間の身体にとって良いものを召し上がっていただくと考えるのは自然な流れ、という考え方です。
神棚の塩の盛り方と位置
塩の盛り方ですが、東京神社庁によると、
白い小皿に山形にして盛り
と紹介されています。
山形にして盛る理由については記載されていませんが、山には昔から神が宿ると言われていますのでそれと関連しているものと思われます。
山形といっても、市販されているような盛り塩器で盛るようなきれいな形まで指示されているわけではないので、
- 自然と山形になるように盛る
- 気になるなら指で山形に整える
といった程度で構いません。
もちろん神社では山形になるように盛り付けはしますし、三角錐になるように盛り付ける神社もあります。
それでもご家庭では気にする必要はありませんよ。
【自然と山形になるように盛る】
【気になるなら指で山形に整える】
どうしてもきれいに盛りたい!
ということであれば、以下のような盛り塩器を利用してみるのもいいですね。
↓↓↓
【盛り塩固め】
百均のダイソーで入手したもの
(お皿は別です)
通販で入手できるもの
↓↓↓
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ちょっと高いですが、ヒノキ製にこだわるなら
↓↓↓
盛り塩の形の作り方についてはこちらがくわしいです。
それから、神棚に塩をお供えする位置は、お供えものの種類に応じていろんなパターンがあります。
ですが、必ず
米を中心にして向かって右側が塩
となります。
例えば、イラストで解説すると、
【お酒がないパターン】
【お酒があるパターン】
となります。
もっと詳しい情報は、こちらの記事で紹介していますので参考にしてくださいね。
塩の交換時期
塩を交換するタイミングは、東京神社庁で
神棚には、毎朝必ず「神饌(お供え物)」である米(洗米もしくは炊いたご飯)と塩と水をお供えします。
とされています。
たしかに、神さまを人間と同じように考えると、人間に欠かすことのできない、米・水・塩は毎日交換してお供えしたいところです。
ただ、現実には、毎朝交換するというのはむずかしいこともあろうかと思います。
そこで、例えば、
- 時間のある週1回のお休みの日に交換
- 神社の毎月の例祭日である1日と15日に交換
といったタイミングで交換しても構いません。
大切なのは、神さまを敬う気持ちです。
毎日無理して、結局「もうや〜めた!」なんてことになるのが一番避けたいことですよね。
塩の処分方法
「処分」という表現はあまり適切ではないかと思います。
自分で使っていながらすみません(汗
ここで言いたいのは、神棚からお下げした塩をどうすればいいの?ということです。
東京神社庁では、
一度神棚にお供えした物には、神さまの御霊(みたま)がこもりますから、お下げしたあとは一家揃っていただきます。
とされていて、これが正式です。
お供えした塩を体内に取り込むということですね。
別記事『神棚にお供えするお酒|お供えや交換のタイミングは?その後の処分はどうする?』でも紹介していますが、神棚にお供えして参拝した前後の塩は全く別ものになります。(神道ではそういう見立てです。)
- 参拝前:ただの塩
- 参拝後:神さまのパワーが宿った塩
となります。
もちろん、たとえば、ただの食塩が粗塩みたいにミネラル分豊富な塩に生まれ変わる!なんてことはありません。
あくまでも、そういう見立ての問題であって栄養素の問題ではないです。
ところで、神事の後に、神前にお供えしたお食事を神職はじめ参列者みんなでいただくことを直会(なおらい)といいます。
わかりやすい例で言えば、神社参拝でお酒をお供えした後、参拝後に御神酒として勧められた経験あったりしませんか?
それが直会です。
直会は、神さまからのパワーを存分に宿したお下がりを体内に取り込むものです。
そして、家庭で神棚に参拝した後に塩をいただくことも立派な直会です。
なので、できるだけ
- 料理に使う
- ミネラルウォーターに塩を混ぜて飲む
などして体内に取り込んでください。
もちろん直会以外の使い方でも構いません。
例えば、
- お清めの盛り塩として玄関に置く
- お清めとデトックスのためにお風呂に混ぜる
などの利用方法がありますね。
ちなみに、管理人宅でのお下がり塩は、
- 交換後の塩を毎朝1つまみミネラルウォーターに混ぜて飲む
- 玄関・部屋・トイレのお清め
- 入浴の際のデトックス
といった感じで利用しています。
せっかくのお下がりなので、とことん活用することをお勧めします。^ ^
まとめ
さっそく買ってくるわ。
あくまで無理のない範囲でお祀りしてね。
- 神棚にお供えする塩の種類に決まりはないが粗塩がおすすめ
- 粗塩こそ水と火のパワーを宿す生命の根源
- お供えの塩は山形をイメージにしてお米に向かって右側に置く
- 塩の交換は毎朝が基本だけど週一でも月一でも大丈夫(無理のない範囲で)
- お下がりは神様のパワーが宿っているので体内に取り込むとよい
この記事での解説は以上となります。
最後まで記事を読んでいただきありがとうございました。
みなさんの開運を心より祈念いたします。