神棚の祀り方

神棚のお札の交換時期はいつ?交換しないのもありってホント?喪中の対応や処分方法も!

牛太郎
牛太郎
神棚のお札って1年に1回交換するっていうじゃん。
でもそれっていつ交換するものなのかな?
そもそもだけど、やっぱ交換しないといけないのかな?
きつね
きつね
まずは一般的な考え方をしっかり押さえることじゃない?
そこから個人的にどう考えるかを整理するといいと思うよ。

神棚のお札は1年に1回交換するもんだって聞きますが、いつ交換したらいいんだろう…

いや、そもそもなんで1年に1回交換するんだろう…

もっと言うと交換する必要ってあるの?

そんな疑問が出てくることありますよね。

そもそもの疑問すぎて人には聞きにくい…

なんてこともあるかと思いますが、しっかりと疑問を持つことって大切だと思います。

この記事では、そんなあなたの疑問に答えるために

  • 神棚のお札の交換時期
  • 神棚のお札を交換する理由
  • 交換しないといけないのか
  • 交換したお札の処分方法

についてがっつりと詳しく解説していきたいと思います。

お札は「お神札(おふだ)」、「神符(しんぷ)」ともいわれます。この記事では、以下「お神札」の表記で統一します。

なお、こちらの記事は以下の書籍などを参考に作成しています。

  • 神社検定公式テキスト①『神社のいろは』(扶桑社)
  • 『なぜ成功する人は神棚と神社を大切にするのか?』(窪寺伸浩)<あさひ出版>

また、現役の神主さんにも監修してもらっています。

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神棚のお神札の交換時期

このブログでは、神社神道にまつわる疑問があれば、基本的には全国の神社を総括している神社本庁の考え方に基づいて整理しています。

また、それでもよくわからないことや補足的な情報については、このブログを監修していただいてる現役の神主さんにも確認しています。

で、お神札の交換時期についての神社本庁公式HPの見解は、

年の暮れには、大掃除をして新しい年を迎える準備をしますが、同様に、神棚もきれいに掃除をして、新しいお神札をおまつりして新年を迎えます。

としています。

つまり、

1年に1回、年末に新しいお神札と交換する

というわけですね。

なので、年末の神棚の掃除が、すす払いの日(12月13日)やそれ以降に行われることが多いので、12月のあまり遅くならない時期に、掃除のあと新しいお神札と交換するとよいということになります。

 

ちなみに、12月29日に新年の準備をすることを「二重苦」といったり、30日や31日になると「一夜飾り」といったりして、駆け込みでの新年の準備はよくないという考え方があります。

このような考え方について、現役神主さんによると、

神主さん
神主さん
あくまで俗説であり、根拠があるものではないですし、多くの企業で29日や30日までお仕事のある現代人にとっては現実的ではない面もありますので、気にする必要はありませんよ。

と安心できるお言葉をちょうだいしています。

きつね
きつね
たしかに最近は年末もギリギリまで仕事してる会社が多いよね。
そんな状況なんで、お神札を交換するっていっても時間がなかなか確保できない場合もあるし、神主さんにそう言われると安心するよね。

さて、ここで交換が必要なお神札というのは、

  • 天照大御神を祀る神宮大麻
  • 産土神社(氏神神社)のお神札
  • 崇敬神社のお神札
  • その他参拝神社のお神札

などを想定しています。

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ま、要するに、神棚にお納めしているお神札すべてってことですね。

で、この中でも、特に新しい神宮大麻なんですが、神宮大麻は毎年9月の中旬に全国の神社に頒布されて、12月の初旬から全国の神社で各家庭に授与されるようになります。

こうした新しいお神札が神社に準備されるタイミングからしても、交換時期は年末が良い、ということになります。

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1年に1回お神札を交換する理由

牛太郎
牛太郎
でもさ、なんで1年に1回新しいお神札に交換する必要があるのさ。
一度お受けしたお神札を大切に何年もお祀りしたっていいじゃない。
毎年の初穂料は結構出費だよ。
きつね
きつね
その気持ちはわかるよ。
ちゃんと気持ち的に納得して交換したいよね。

ここでは神社本庁に属する東京神社庁の見解がわかりやすかったので、こちらを紹介しましょう。

東京神社庁では、

新しいものに宿る瑞々(みずみず)しい生命力は古(いにしえ)から今に至るまで、日本人にとって畏敬(いけい)の対象であり続けています。
・すべてのものが改まるお正月を迎えるにあたりお神札を新たにするのは、より新しいお力より若々しい生命をいただこうとする日本人の心性に根差した習慣であり、先祖伝来の美風です。

とされています。

要するに、

  • お神札も1年経つと神様のパワーが弱くなってくる
  • だから年が改まるタイミングでパワー満タンのお神札と交換しよう
  • 日本人の古来からの深い意識に根ざしたもの

ということですね。

たしかに、日本人って、大晦日→元旦と新年を迎えてからの初詣など、暦の切り替わりを利用して、心機一転、気持ちを新たにしますよね。

新年にその年の目標を立てたりとか。

「リセット」というんでしょうか。

そういう日本人の気持ちのあり方をお神札にも反映して、1年に1回、新年を迎えるタイミングで交換する、と考えるのはしっくりきます。

ちなみに、新しくエネルギーを取り入れる考え方って、1年という周期で考えるものもあれば、もっと長いスパンで考えるものもあります。

例えば、有名なところでいえば、伊勢の神宮の式年遷宮ですね。

20年に一度、神宮の社殿を造り替えるというものです。

なぜ20年に一度なのか、歴史の授業で登場する持統天皇の御世から続くもので、はっきりしたことは今もって不明なのですが、神様の新たなパワーを取り入れる、という考えが前提にあることは間違いありません。

ほかに、千葉県の香取神宮や茨城県の鹿島神宮でも20年に一度、遷宮が行われています。

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そういう意味でも、ある周期で神様のパワーを新たに取り込むというのは広く神社神道の世界では行われていることで、お神札の場合は1年という周期で考えられているということになるんですね。

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神棚のお神札を交換しないのはあり?

牛太郎
牛太郎
1年に1回交換するっていうのはわかったけど、絶対やらなきゃいけないの?
やらないとバチがあたるとか?
きつね
きつね
おっと〜っ!
気になるとこ突いてくるね!

正直なところ、年に1回の交換がなぜかって、なかなか腑に落ちないところもありますよね。

ぶっちゃけて言えば、結構な出費にもなりますし。

で、この疑問について、きつねから現役神主さんに聞いてみることにしました。

すると…

ズバリ、

神主さん
神主さん
交換しなくても問題はなく、バチが当たるなんてことはありません!

と、言い切ってました!!

もちろん、その理由もしっかり確認してます。

神主さんがおっしゃるには、

神主さん
神主さん
  • そもそも神棚の祀り方に絶対はないこと
  • あくまで大切なのは神様をお祀りしようという気持ちであること
  • 1年に1回お神札を交換するのは神様をお祀りする一つの形にすぎないこと

ということだそうです。

たしかに、神社本庁が示しているのは、一つのお祀り方法の例であって、この形でなければならないというものではありません。

当然、地域ごと、家族ごとのお祀りの仕方がありますし、それが優先されてしかるべきなんですね。

そういう意味で、神道の考え方というのは自由なものなんです。

ただ、神主さんはこうも言っていました。

神主さん
神主さん
とはいえ、新しいお神札をお祀りして、ご神威を新たにする段取りを踏むことは、あなたのなかで神様の存在が大きくなることにつながり、物事に向き合う姿勢に変化が現れ、様々なことが良い方向に向かうことは大いにありえます

と。

なるほど〜!
深い言葉ですね。

要点

きつねなりの解釈としては、

  • お神札を交換しないことを理由にバチがあたることはない
  • ただ、お神札を交換することで神様をより強く感じて物事が良い方に向かいやすくなる

ということです。

きつね
きつね
たしかに、初穂料はそれなりの出費になりますけど、やっぱり、年末に神棚をキレイにしてからお神札を交換し、新しい年を迎えるっていうのは気持ち的に引き締まるんですよね。
この感覚は何ものにも替えがたいな。
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喪中でのお神札の交換

以上、お神札の交換時期についての基本的な考え方を紹介してきました。

が、実は例外的な場合もあります。

忌中と呼ばれる期間に年末年始が重なる場合です。

忌中とは、故人のお祀りに専念すべき期間のことで、この期間は神社への参拝や神棚での祀りは控えることとされます。

一般的にこの忌中は50日間とされていますので、年末がちょうどこの期間にあたる場合には、忌明けのときに神棚を掃除し、お神札を交換することになります。

ちなみに、と呼ばれる、精神的に故人を偲ぶとされる期間があります。

例えば、両親が亡くなった場合は、13か月間がの期間となり、この期間のことを喪中といいます。

この喪中とお神札の交換とは直接関係ありません。

あくまで、忌が明ければ、喪中であってもお神札の交換はできるので、ここは間違えないようにしてくださいね

忌中の神棚のお祀りに関して、詳しくは関連記事>>>工事中をご確認ください。

交換したお神札の処分

さて、交換した後の古いお神札のことを古札(こさつ)といいますが、この古札はどのように扱えばよいのでしょうか。

この点、神社本庁の案内では、

・今までお祀りしていたお神札は、神社にお礼参りをして納めます。この古札は、お守りなどともに、多くの神社でお焚き上げされます。このお焚き上げは、「左義長」や「どんど焼き」などと称され、1月15日を中心に行われ、その際には門松や正月飾りなどもお焚き上げされます。
なお、神社によっては、お焚き上げではない方法で古札を受けているところもあります。
遠くの神社で受けたお神札で納めに行くのが困難な場合は、近くの神社などにお焚き上げしていただけるか問い合わせてから納めに行くのがよいでしょう。

とありますので、

  • お神札をお受けした神社に納めに行くのが基本
  • お受けした神社でなくてもお焚き上げしてもらえるかは神社に問い合わせること

ということになります。

ただ、一方で、お焚き上げの際に、お神札や正月飾りを何でもかんでも引き取ってしまうと、神社のほうで処理しきれないことも出てきます。

それと、昨今では近隣の住民の方との煙のトラブルも増えているようで、神社本庁の案内も微妙な表現を使っていることもあります。

地域の分別にしたがって、自治体の回収に出せますが、神様の依り代となったものですので扱いは丁重に。例えば、お塩を振り清めてから紙などにくるんで出します。大きなものは、小さく切るか折るなどして出しましょう。
焼却施設のある神社やどんど焼き(左義長)などを行う地域では、受け入れ可能なところもありますが、各家庭のお正月飾りが集まると処理しきれないところもあります。特に神社の場合は、まず電話などで伺ってからにしましょう。

なので、お神札をお受けした神社であっても、お焚き上げしてもらえるかは念のため確認したほうがよいです。

もし、受け入れてもらえない場合は、上記の引用文にあるように、地域の分別に従って、お塩で清めてから半紙などに包んで護美(ゴミ)として出すようにします。

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まとめ

牛太郎
牛太郎
お神札の交換時期とか、1年に1回交換する理由とかよくわかったわ。
ちゃんと納得できればやっぱ新年に向けて交換したくなってきたよ。
きつね
きつね
気分的にも全然違うよね。
ぜひ毎年新年を迎えるたびにちゃんと交換することをおすすめするよ。

まとめると、

お神札の交換は、神棚の掃除とともに、1年に1回年末に行うこと

ただし、絶対の決まりではないので、無理のない範囲でかまいません。

なので、お神札を交換しないとしても神様のバチがあたるというものではありませんので安心してください。

なお、年末年始が忌中と重なる場合は、忌明けにお神札を交換しましょう。
(喪中であっても忌明けになれば大丈夫なのでご注意を!)

古札の処分については、

  • 基本はお受けした神社にお納めしてお焚き上げしてもらう
  • 昨今の事情でお焚き上げできない神社もあるので事前に確認すると安心できる

ということでした。

それでは最後まで記事を読んでいただきありがとうございました。

みなさんの開運を心より祈念いたします。

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POSTED COMMENT

  1. maruikao より:

    こんにちは。はじめまして。

    この度初めてブログを読ませて頂きました。
    とてもわかりやすく、神棚についてよくわかりました。
     
     実は私の悩みなのですが・・・
    あまり他人には知られたくないのですが、20日頃に偽サイトに引っかかってしまって悩んでいます。
     住所名前電話番号等を送ってしまいました。
    この先、被害に合わないかどうか悩んでいます・・・が、
    もし変な請求や手紙が来ても基本は無視でよいそうですが、やはり心配で・・・
     今後、このような事がないように気を付けたいと思いますが
    出来るなら御祈祷をお願いしたいと思い、メール致しました。
      
     よろしくお願い致します。

    • kaiun より:

      maruikaoさん
      コメントありがとうございます!

      そうなんですね、偽サイトに引っかかってしまったんですね…
      きつねも基本は無視でよろしいかと思います。

      御祈祷を、とのことですが、実は、きつね自身、ブログ記事の一番下で紹介させてもらっているnorikuroさんに御祈祷をお願いしています。

      norikuroさんは全国の有名所の神社でも奉仕されていた本物の神主さんです。

      今は主にネットでの御祈祷などを受けられています。

      このブログ自体も、読者のみなさんのお役に立ちますように、とnorikuroさんに御祈祷してもらっているのですが、おかげさまで、多くの方に訪問していただいています。

      また、他の記事でも紹介していますが、息子の中学受験の合格祈願などもお願いし、見事、第一志望どころか、受験校すべてに合格するという結果も残すことができました。

      ですので、御祈祷をお望みであれば、ぜひブログ記事下のリンクを辿ってnorikuroさんにお願いされてみてはいかがでしょうか?

      ご利益は抜群だと思いますよ!

      念のためこちらにもリンクを貼っておきますので、ぜひ一度コンタクトしてみてください。

      https://norikuro.thebase.in/items/23688436

      maruikaoさんの開運を心より祈念いたします。

  2. アキさん より:

    古い八方札を全面のり付けしてありきれいに剥がす事ができません。新しい八方札を上に貼っていいのか、横に貼る方がいいのか、それともばらばらに剥がしていいのか、どうしたらいいのかわかりません。どのような方法がいいのかお教え願います。

    • kaiun より:

      アキさん
      コメントありがとうございます。

      全面のり付けされているためきれいに剥がせないのでどうしよう、というお気持ちすごくわかります。

      実際、私も神棚はリビングにお祀りしていますが、子供部屋にお祀りしている天満宮の御札は両面テープで貼っています。
      で、それを剥がすときにきれいに剥がせなくてビリっとやっちゃいわけです(汗

      ただ、私の自宅近くの神社では、御札を授与される際、神棚がない場合は柱や壁などに両面テープで貼るように案内されています。
      これが意味するところは、私のようにビリっときれいに剥がれないこともありえることを前提にしています。

      というのも、御札をお祀りするにあたっていちばん大切なことは、御札まわりを清浄にし、しっかりとお参りするというその気持だからです。

      剥がす際にきれいに剥がせるかどうかは御札をお祀りする際の本質ではありません。

      なので、できるだけ丁寧に剥がしつつ、結果としてバラバラになってしまっても気にすることなく、その場所に新しい御札をお祀りください。

      古札は神社にお返しして、新しくエネルギーに満ちた御札をお祀りなさることをおすすめします。

      アキさまのますますの弥栄を祈念いたします。

      • アキさん より:

        ご丁寧な説明ありがとうございます。すべてに感謝をしてできるだけ丁寧に剥がし神社へお返しします。ありがとうございました。

  3. りん より:

    コメント質問失礼します。
    年末にいけないので明後日神宮さんに行こうとおもっています。
    お神札を交換しようと思うのですが…もらってきてから交換でしょうか?それともお下げして持っていって(その間神棚は氏神様だけになる?)から交換でしょうか?
    毎年は行けないので…後者の場合古い御札はどんど焼きをやってもらえるなら近所の神社に持っていっても良いものなのでしょうか?

    • kaiun より:

      りんさま
      コメントありがとうございます。

      返信が遅くなり申し訳ございません。

      ご質問についてですが、もともとお受けした神社にお納めしてから新しいお札を受けられるのが良いかと思います。

      ただ、これも決まりがあるわけではないので、先に受けられてから、古いお札はお近くの神社に納められても問題ありませんよ。

      そうやってりんさまが神さまのことをいろいろと心配されることこそが、徳を増していくことに繋がりますので、それ自体良いことかと存じます。

      りんさまの弥栄を祈念いたします。

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